筋トレは1日1回
という固定観念はありませんか?
かくいう僕も、トレーニングを始めたばかりのころは、1日に複数回トレーニングするなんてことは思いつきもしませんでした。
そこで今回紹介するのが、1日に2回トレーニングする方法、ダブルスプリット。
有名なボディビルダーも採用している、効果的なトレーニングです。
では、そんなダブルスプリットはどんなものなのか、メリットや実際の注意点はどのようなものなのかについて見ていきましょう!

ダブルスプリットとは
ダブル→2回
スプリット→分ける
という意味なので、読んで字のごとく、ダブルスプリットとは
1日のトレーニングを2回に分けて行う
というトレーニング方法になります。
1日に複数回もトレーニングする、と聞くとかなりきつそうですね。
ですダブルスプリットは、もう一方で筋肉の成長にはかなり有効な方法でもあり、あの伝説のボディビルダー、アーノルド・シュワルツェネッガーもダブルスプリットを行っていたそうです。
ちなみに、1日に3回トレーニングを行う方法はトリプルスプリットと言いますが、さすがに時間的にも体力的にもなかなか難易度が高く、実践している人はほとんどいないと思います。

ダブルスプリットのメリット
わざわざ1日に2回もトレーニングを行うダブルスプリット。
手間をかけるのはもちろんそれだけメリットがあるからです。
ということで、ダブルスプリットのメリットについて見ていきましょう。
先にすべて挙げてしまうと
- トレーニングの強度が上がる
- 集中力が持続しやすい
- 消費カロリーが増える
- トレーニングの頻度を確保できる
- オフを増やせる
という感じ。
ひとつづつ解説していきます。
トレーニングの強度が上がる
ダブルスプリットでは、1日に2回のトレーニングを行います。
とはいえ毎回複数の部位をトレーニングするわけではなく、基本的に1回のトレーニングで1つの部位をターゲットにします。
なので1つの部位を徹底的に追い込んでいくことが可能になり、より強度の高いトレーニングを達成しやすくなります。
また、トレーニングの頻度が増えるというのも注目したいポイント。
ステロイドなどの筋肉増強剤を使っていないナチュラルなトレーニーの筋肉の成長には、トレーニング頻度を多くすることが重要とされています。
純粋にトレーニングの回数が増え、トレーニング頻度を増やしやすいダブルスプリットはその点でも優秀です。
集中力が持続しやすい
長時間のトレーニングは途中で疲労もたまり、集中力が途切れてしまいがち。
インターバル中にスマホを見ていてトレーニングがおろそかになる
ということもあるのではないでしょうか?
ダブルスプリットは1回1部位しか鍛えないため、1回のトレーニングのセット数が減り、トレーニング時間も短くなります。
短い時には数十分、長くても40~50分くらいで終わることがほとんどだと思います。
1回のトレーニングで1つの部位を短時間で徹底的に追い込んでいくため、最初から最後までトレーニングに集中しやすくなります。
特に、脚のトレーニングではダブルスプリットはかなり有効です。
脚には大腿四頭筋(太ももの前)とハムストリング(太もものうしろ)があるのですが、1回のトレーニングで両方同時に鍛えようとするとかなりきつく、時間もかかります。
これを
- 大腿四頭筋だけのトレーニング
- ハムストリングだけのトレーニング
を分けて行うことで、1回のトレーニングの時間ときつさを軽減し、ずっと集中した状態でトレーニングを行うことができるわけです。
消費カロリーが増える
1日に2回トレーニングするわけですから、当然活動量は増え、消費カロリーは大幅にアップします。
また、
朝にトレーニングして体温と代謝を上げ、夕方に再びトレーニングして体温と代謝を上げる
ということができるようになるので、1日中体温が高く、代謝が活発な状態をキープすることができます。
代謝がいいと消費カロリーも増えるため、
- 脂肪を落としたい
- ダイエットしたい
という方にもおすすめです。
実際、普段は1日1回のトレーニングで、減量期に入るとダブルスプリットを行うボディビルダーも多いです。
トレーニングの頻度を確保できる
現代人は忙しいです。
- 筋トレしたい
- ジムに行きたい
と思っても、
毎日みっちりトレーニングする時間はなく、週に数回ジムにいくのが限界
という方も多いかと思います。
そんな方にもダブルスプリットは有効です。
ダブルスプリットでは、1週間に2回しかジムに行けなかったとしても、合計で4回のトレーニングができることになります。
忙しいなかでも筋トレの頻度をキープしやすいのは大きなメリットです。
オフを増やせる
先ほども触れたように、ダブルスプリットでは筋トレの頻度を増やしやすくなります。
例えば週に6回トレーニングする場合を考えましょう。
1日1回トレーニングをしている人は1週間に1日しかオフが来ないことになります。
一方ダブルスプリットでは1日に2回のトレーニングを行うため、3日間で6回のトレーニングができます。
残りの4日間をオフに充てられるわけです。
ほとんどの人にとって筋トレはあくまで趣味のひとつ、日常生活のほかのことに使う時間も大切です。
その点、トレーニング頻度を確保しつつオフを増やせるというのはダブルスプリットの大きなメリットです。

ダブルスプリットのデメリット
オーバーワークは禁物
1日に2回トレーニングするわけですから、当然身体への負担は増え、肉体的にも体力的にもかなりハードです。
特に減量中にダブルスプリットを行う場合はエネルギー不足に陥りやすく、頑張りすぎるのは危険です。
筋トレにおいては休養も非常に大切な要素のひとつ。
トレーニングのし過ぎは成長の停滞を招くだけでなく、回復がい追い付かなくてケガや慢性的な疲労につながったり、逆に筋肉の分解を優勢にしてしまったりといいことがありません。
毎日ダブルスプリットするというのは避け、適度なオフを挟みましょう。
また、
3週間くらいハードにトレーニングして、1週間オフにする
というようなトレーニングの組み方もアリですし、
あえて軽めのトレーニングをする期間を作って疲労を回復させる
というディロードという方法も有効です。
時間がかかる
ダブルスプリットは1回のトレーニング時間は短縮できるとは言え、
1日に2回もトレーニングの時間をとる
というのは、実際はなかなか難しいと思います。
特に2回ともジムでみっちりハードに鍛えようとすると時間的な負担も大きくなり、手間も暇もかかります。
2回ともがっつりトレーニングするのではなく
1回は家で軽めにトレーニングし、もう1回で追い込む
というように鍛え分けていくのもいいかもしれません。

ダブルスプリットのバリエーション
単に「1日に2回トレーニングする」といっても、そのやり方はさまざまです。
ということで、実際にダブルスプリットを行う際の主なバリエーションを2つ紹介していきます。
1日に違う部位をトレーニングする
まず一つ目のバリエーションは
1日のトレーニングで2回違う2つの部位をトレーニングする
という方法です。
- 1回のトレーニングで100%力を出し切りたい!
- 各部位のトレーニングの頻度を増やしたい!
という方におすすめです。
その一方で、1回のトレーニング時間が比較的長くなってしまうので注意しましょう。
1日に同じ部位をトレーニングする
もう一つの方法が
1日のトレーニングで2回とも同じ部位を鍛える
というもの。
1回のトレーニング時間を短縮しやすく
午前のトレーニングで高重量のコンパウンド種目をメインに行い、午後にパンプ狙いのアイソレーション種目を増やす
というような鍛え分けも行いやすくなり、
トレーニングに幅をもたせやすい
というメリットがあります。
ただ、1回のトレーニングで追い込み切った感覚は得にくくなってしまうので、トレーニング後の達成感が好きな方には少しものたりなくなってしまうかもしれません。
どちらをすべき?
ダブルスプリットのバリエーションを2種類紹介してきましたが、どちらも一長一短。
- 絶対にこちらの方法をすべき
- こちらの方法のほうが効果が大きい
ということはありません。
どちらも筋肉の成長には有効な方法なので
自分の好みや生活スタイルに合わせてトレーニングを変化させていく
というのがいいでしょう。

ダブルスプリットの注意点
では、実際にダブルスプリットを行う際に注意したいポイントについても見ていきましょう。
7時間以上空ける
1回目と2回目のトレーニングの間隔は7時間以上空けるようにしましょう。
朝の7時にトレーニングしたら、2回目のトレーニングは14時以降にする
といった感じですね。
トレーニング間に十分時間を設けることでエネルギーが回復し、一回のトレーニングの質や集中力を向上させやすくなります。
長期間はしない
ダブルスプリットは心身ともにハードなトレーニングです。
長期間続けると慢性的な疲労の原因になり、トレーニングに対するモチベーションの低下やケガのリスクの増加につながってしまいます。
適度にオフをとったり、ディロードを挟んだりして、無理はしないように心がけましょう。
ダブルスプリットを継続するのは、長くても1カ月くらいにとどめておくのがおすすめです。
栄養補給を怠らない
筋肉の成長には、トレーニングだけでなく栄養も超大切です。
トレーニング前後の栄養補給を怠ってしまうと、いくらトレーニング頑張っていても筋肉の成長は見込めません。
2回のトレーニングの前後は必ずしっかり栄養補給しましょう。
頑張りすぎない
肉体的にも精神的にもハードなダブルスプリット。
1回のトレーニングで頑張りすぎてしまうと、疲労や体力の限界によってその後のトレーニングに影響を与えてしまうことも。
トレーニングで頑張ることはもちろん大切ですが、大切なのは1回のトレーニングで頑張りすぎることではなく、
長期的に無理なく頑張り続ける
ということ。
トレーニングを始めて間もない初心者の方は
頻度を上げられるから一回のトレーニングで追い込みすぎなくてもいいか
くらいの気持ちでOKです。
自分の身体の様子を見ながら、無理のない範囲で頑張りましょう。

まとめ
1日に2回鍛える、ダブルスプリットというトレーニング方法について紹介してきました。
アーノルド・シュワルツェネッガーなどの有名選手が取り入れていたこともあり、筋肉の成長にはとても効果的な方法であることは間違いありません。
ぜひ一度取り入れてみてはいかがでしょうか?
以上、『【筋トレ】ダブルスプリットのメリットとは?【1日2回のトレーニング】』でした!
