メリハリのある逆三角形のかっこいい身体をつくるために最重要といってもいいほど大切な部位が、三角筋(肩の筋肉)。
- 前部
- 中部
- 後部
という3つの部位に分かれている三角筋は、それぞれの部位をターゲットに鍛え分けていくのが効果的です。
鍛え分けるというと
ジムで特殊な器具やマシンを使ってトレーンングする必要がある
というイメージを浮かべる方も多いと思いますが、実はそんなことはありません。
ダンベル・ベンチ、この二つの器具さえあれば、たとえ自宅でも質の高い肩トレができるんです。
ということで今回の記事では、三角筋の中でも、特に肩のボリュームや迫力を出すために大切な
三角筋前部
について、ダンベルとベンチだけでできるトレーニングを紹介していきます!
スタンディングダンベルショルダープレス

メイン | 三角筋(前・中部) |
サブ | 僧帽筋・前鋸筋・上腕三頭筋 |
1.両手にダンベルを持ち、背筋を軽く伸ばす
2.ダンベルを持ち上げ、耳の真横(もしくは少し下)にセットする
3.肘を伸ばし、ダンベルを挙上する
ダンベルを用いたショルダープレス。
三角筋前部の王道種目です。
バーべルを用いたショルダープレスと比較すると
- 可動域を広くとれる
- 軌道の自由度が高い
というメリットがあります。
ダンベルを用いることで肘を深く降ろすことができるようになり、肩関節・肩甲骨の可動域を最大限に広めることができます。
また、トップポジションで両手のダンベルを近づけ、三角筋を収縮させきることができるのも魅力です。
軌道の自由度が高く、微調整しやすい
というのも大きなメリット。
特に、耳の真横にウエイトを下ろすというのはバーベルではできません。
効かせるためのコツとしては、ダンベルを持ち上げる際
なるべくまっすぐ、重力に逆らうイメージで持ち上げる
こと。
円弧を描くような軌道では、筋肉に負荷をかけるという観点からは無駄な動きが多くなってしまいます。
シーテッドダンベルショルダープレス

メイン | 三角筋(前・中部) |
サブ | 僧帽筋・前鋸筋・上腕三頭筋 |
1.背もたれを垂直に近い角度に設定したベンチに座る
2.ダンベルを両手に持ち、耳の真横(もしくは少し下)にセットする
3.肘を伸ばし、ダンベルを挙上する
ベンチに座り、、背もたれで上体を支えながら行うダンベルショルダープレス。
- 軌道の自由度が高く可動域を最大限に広めることができる
- トップポジションで三角筋を収縮させきることができる
- 軌道の自由度が高く、微調整しやすい
というメリットや
なるべくまっすぐ、重力に逆らうイメージでダンベルを持ち上げる
というコツは立って行う場合と同じ。
違っている点は
- 背もたれで上体を支えられるため、バランスを保ちやすい
- 膝や上半身の反動を使いにくい
という2点。
個人的には
- 三角筋前部に刺激を集中させる
- バランスを保ち、ケガやフォームのブレを抑える
という観点から、スタンディングよりもシーテッドダンベルショルダープレスの方がおすすめです。
アーノルドプレス

メイン | 三角筋(前・中部) |
サブ | 大胸筋(上部)・前鋸筋・僧帽筋・上腕三頭筋 |
1.背もたれを垂直に近い角度に設定したベンチに座る
2.ダンベルを両手で逆手に持つ。脇は締め、肘を身体の前面に持ってくる。
3.肘を開きつつ前腕を外向きにひねりながら肘を伸ばし、ダンベルを持ち上げる
4.肘を締めつつ前腕を内向きにひねりながらダンベルを下ろす
名前からも分かるように、あの伝説のボディビルダー、アーノルド・シュワルツェネッガーが愛用していたトレーニング。
脇を締めた状態から動作を開始し、前腕のひねりを加えるという一風変わった動作でダンベルを動かすことで
可動域を広くとり、筋肉の収縮とストレッチを引き出せる
というメリットが生まれています。
その分扱う重量は低くなってしまいがちですが、
ターゲットの筋肉に効かせる
という面ではとても優れた種目です。
このトレーニングも立って行うこともできますが、ダンベルショルダープレスよりもフォームが難しく、バランスもとりにくい種目。
フォームの安定性や腰などへの負担を考えると、座って行う方がおすすめです。
ダンベルリバースフロントプレス

メイン | 三角筋(前部) |
サブ | 大胸筋(上部)・前鋸筋・僧帽筋 |
1.背もたれを垂直に近い角度に設定したベンチに座る
2.ダンベルを両手で逆手に持ち、身体の前面、首の高さでセットする
3.肘を伸ばしつつ、腕を前に振り上げるようにダンベルを持ち上げる
ダンベルを逆手に持って行うこショルダープレス。
グリップを逆手にすることで三角筋前部への負荷をより高めています。
フォームは少し難しく肘や肩のケガのリスクも比較的高くなり、どちらかというと上級者向けなトレーニングですが
- より三角筋前部への意識を高めたい
- 普通のダンベルショルダープレスでマンネリ化してきた
というときには積極的に活用したい種目です。
このトレーニングも立って行うこともできますが、座って行う方がおすすめです。
リバースダンベルプレス

メイン | 三角筋(前部) |
サブ | 大胸筋(上部)・前鋸筋・僧帽筋(下部) |
1.ベンチに寝転がり、逆手にダンベルをもって脇を締める
2.肩を起点に腕を振り上げるようにダンベルを持ち上げる
胸のトレーニングとして有名なダンベルベンチプレスですが、グリップを逆手に変えると肩関節の屈曲(腕を前に振り上げる動き)がメインの動きになり、三角筋前部のトレーニングになります。
大胸筋上部や前鋸筋、僧帽筋なども関与するため高重量を扱いやすい種目ですが、無理に重量を追い求めると手首や肘、肩のケガにつながるので注意しましょう。
ダンベルフロントレイズ

メイン | 三角筋(前部)・僧帽筋(下部) |
サブ | 三角筋(中部)・前鋸筋(下部)・棘上筋・棘下筋 |
1.ダンベルを両手に持ち、背筋を伸ばして立つ。手の甲を前に向けた状態で腕を下ろす
2.腕を伸ばしたまま前方に振り上げ、ダンベルを持ち上げる
3.腕が床と平行(もしくは少し高いくらい)になったらダンベルを下ろす
今まではプレス系(ウエイトを上に押し上げる動作)のトレーニングを紹介してきましたが、レイズ系(ウエイトを持ち上げる動作)のトレーニングも効果的。
ダンベルの軌道が変わり、少し違った刺激を与えることができるため、有効活用していきたいところです。
ダンベルフロントレイズでは、肩関節の屈曲(腕を前に振り上げる動き)によって三角筋前部へ刺激を与えていきます。
トップポジションで最も負荷がかかる収縮系の種目で、
- 対称筋への意識の向上
- パンプ感
という面では優秀な種目。
その反面、ボトムポジション(腕を下ろした位置)で負荷が抜けるという弱点も。
より収縮を意識してトレーニングすると良さそうです。
ダンベルフロントレイズ(サムアップ)

メイン | 三角筋(前部)・僧帽筋(下部) |
サブ | 三角筋(中部)・前鋸筋(下部) |
1.ダンベルを両手に持ち、背筋を伸ばして立つ。親指を前に向けた状態で腕を下ろす
2.腕を伸ばしたまま親指を前方に振り上げ、ダンベルを持ち上げる
3.ダンベルが目線の高さになったらダンベルを下ろす
親指を上に向けながら行うダンベルフロントレイズ。
親指を上に向けることで肘が少し曲がり、ボトムポジションで負荷が抜けにくくなるというメリットがあります。
負荷のかかる可動域が長くなる反面、トップポジションでの負荷は通常のダンベルフロントレイズよりも小さくなってしまいます。
このあたりは少しの違いはあるものの、基本的なターゲットや動作の種類に大きな差はないので自分が好きな方、得意な方を優先的に行うというイメージで大丈夫です。
インクラインフロントレイズ

メイン | 三角筋(前部)・僧帽筋(下部) |
サブ | 三角筋(中部)・前鋸筋(下部) |
1.背もたれを30~60°に設定したベンチに座り、親指を上に向けて両手にダンベルを持つ。
2.腕を下ろしてセットする
3.親指を振り上げてダンベルを持ち上げる
4.腕が床と平行になったらダンベルを下ろす
インクラインベンチを使って角度を付けて行うフロントレイズ。
レイズ系の種目には収縮系の種目が多く、筋肉が収縮した局面で負荷をかけやすい反面、筋肉が伸び切ったときに負荷が抜けやすいという弱点がありますが、上体に角度をつけるということで改善したのがインクラインフロントレイズです。
ストレッチ系の種目なのでかなりのストレッチ感を得ることができ
三角筋前部の筋損傷を引き起こす
という面では非常に優秀な種目です。
比較的身体が安定しやすくフォームが習得しやすい種目でもあるため、トレーニングを始めたばかりの初心者の方も積極的にチャレンジしたい種目です。
ライイングフロントレイズ
メイン | 三角筋(前部)・僧帽筋(下部) |
サブ | 三角筋(中部)・前鋸筋(下部) |
1.ベンチに仰向けに寝て親指を上に向けて両手にダンベルを持つ。
2.肘を少し曲げ、腕を少し後ろに引いてセットする
3.肘を少し曲げたまま固定し、親指を振り上げてダンベルを持ち上げる
4.腕が床と60°くらいになったらダンベルを下ろす
ベンチに寝転がりながら腕を振り上げることで
可動域を大きくとる
ということに焦点を当てたフロントレイズ。
ライイングフロントレイズよりもさらに三角筋前部のストレッチを引き出すことができるようになり
ボトムポジションでも負荷が抜けにくい
という特徴があります。
三角筋前部のストレッチ系種目はあまり多くないので、かなり重宝するトレーニングです。
フォームが少し難しく、慣れるまでは「筋肉に効かせる」という感覚を得にくいのが難点。
まとめ
ダンベルとベンチさえあれば自宅でもできる三角筋前部のトレーニングを9つ紹介してきました!
かなり多くの種目があり、動作の種類も多種多様で、家でも質の高いトレーニングができそうですね!
迫力ありかっこいい肩をつくるため、三角筋前部のトレーニングに励みましょう!
以上、『肩前部を家で鍛える!ダンベルとベンチでできる三角筋前部のトレーニング9選!』でした!
