筋トレで効果を得るには
長く続けることが最も重要
と言っても過言ではありません。
とはいえ長期的にトレーニングを続けていると
筋肉が刺激になれてしまい、停滞期(プラトー)に陥ってしまう
ということは可能な限り避けたいところ。
ということで今回は、停滞期の回避や打破に有効な筋幻惑法というトレーニングテクニックの考え方について紹介していきます。

筋幻惑法とは
筋幻惑法とは
- 使用重量
- セット数
- レップ数
- 種目選択
- インターバルの長さ
などに変えることによってトレーニングに変化を持たせ、停滞期を回避したり、成長を促進したりする方法です。
「筋幻惑法」と聞くとなにやら難しそうに感じますが、要は
刺激にバリエーションを持たせて筋肉に慣れさせない
ということです。

筋幻惑法のメカニズム
筋肥大のメカニズム
筋幻惑法のメカニズムを見ていくにあたって、まずは筋肥大の起こる仕組みについて確認していきましょう。
筋肉が成長し肥大化するのは
刺激に対する適応
が起こったときです。
筋肉に普段は経験しないような刺激が加わったとき、その刺激に適応するために筋肉は強く大きくなります。
そのため、筋肥大を引き起こすにはトレーニングによって日常的には経験しないような刺激を生み出す必要があります。
- 立ち上がる
- 歩く
といった軽い負荷に対しては、すでに身体が慣れてしまっているため、刺激に対する適応が起こらないため、筋肥大も期待できません。
つまり
ずっと同じ負荷では筋肉は成長しない
ということです。
このことから、筋肉の成長には
少しづつ負荷を上げ、刺激に対して慣れさせない
ということが大切になってきます。
これを、漸進性過負荷の原則(プログレッシブ・オーバーロード)と言います。
このプログレッシブ・オーバーロードを達成することが筋肥大のキモなわけです。
筋幻惑法の考え方
筋肥大にとって非常に大切なプログレッシブ・オーバーロードですが、長期的にトレーニングを続けているとなかなか達成することが難しくなってきます。
というのも、
トレーニング歴が長くなると扱える重量が少しずつしか上がらなくなってくる
ということに加え、
身体がトレーニングの動作自体に慣れてくるため、少しの重量の変化では刺激に対する適応を起こす必要がなくなる
からです。
この「慣れ」を解消することに注目したのが筋幻惑法です。
例えば、胸のトレーニングを例にとて考えてみましょう。
普段、100kgでベンチプレスをしている人が、少し重量を増やして102.5kgでベンチプレスを行ったとしましょう。
使用重量が上がったとはいえ、たった2.5kgの変化では刺激の大きさにそこまで変化がありません。
そのため、すでに刺激になれている筋肉には新たに刺激に適応する必要がなく、大きな筋肥大効果は期待できません。
しかし、
ベンチプレスではなくダンベルプレスをしたらどうでしょうか?
プレス系の種目ではなく、フライ系の種目を取り入れたら?
上体の角度やフォームの軌道を変えれば?
セット数やレップ数、インターバル、トレーニング頻度を変化させれば?
トレーニングの順番を変えれば?
このように、普段のトレーニングから少し(または大幅に)変化を加えることで
筋肉に予想外のショックを与えることにより、筋肉の刺激への慣れを回避し、刺激に対する適応を起こさせ続ける
というのが筋幻惑法の基本的な考え方です。

筋幻惑法のメリット
新鮮な刺激が得られる
筋幻惑法の最大のメリットは、
筋肉に対して新鮮な刺激を与えられる
ということです。
普段とは異なるトレーニングを行うことで慣れを回避し、新鮮な刺激を与え続け、筋肉を成長させ続けることができます。。
これは筋幻惑法の目的であると同時に最大のメリットと言えるでしょう。
楽しい
意外と忘れられがちですが、トレーニングを楽しむことはフィットネスの基本中の基本です。
長期的に同じ内容のトレーニングを行うことは、フォームの習得や使用重量のアップという観点では非常に大切な要素です。
しかし、変化に乏しいトレーニングはすぐにマンネリ化してしまい、
トレーニングを楽しむというよりは、作業のようにトレーニングをこなすという風になってしまいがちです。
どうせやるなら楽しい方が絶対にいいはず。
筋幻惑法は
新鮮な刺激を与えてマンネリ化を回避できる
ということに加えて、
- この種目はこの角度でやると効きやすい
- この種目とこの種目を組み合わせるといいパンプ感が得られる
など、小さな発見も見つけやすく、トレーニングそのものを楽しみやすくなります。

筋幻惑法のデメリット
刺激に変化を付け、筋肉に慣れさせない
ということは筋肥大においては非常に重要な要素です。
しかし、筋肥大の基本はあくまでプログレッシブ・オーバーロード。
基本的な種目で、少しずつ使用重量を伸ばし、物理的負荷を大きくしていくことに最も注意を払うべきです。
その点、筋幻惑法を多用しすぎて基本種目のやりこみが足りなくなってしまうと、かえって非効率になってしまう可能性もあります。
筋幻惑法をメインにして毎回大きくトレーニング内容を変えるのではなく、
基本的な種目の重量を伸ばしていくことを基本にしつつ、必要に応じてひとつのバリエーションとして筋幻惑法を活用する
くらいの意識を持つのが良さそうです。

筋幻惑法の具体例
トレーニングはさまざまな要素が組み合わさってできています。
筋幻惑法では、以下のような要素に変化をつけると有効です。
- トレーニング頻度
- 1部位あたりの種目数
- 1種目あたりのセット数
- 1セットあたりのレップ数
- トレーニング種目
- トレーニング順序
- トレーニングのスピード
- 上体や関節の角度
- ウエイトの通る軌道
- インターバルの長さ

まとめ
停滞期の回避や打破に有効な筋幻惑法について紹介してきました。
筋幻惑法はそれだけでも有効ですが、
- スーパーセット
- コンパウンドセット
- トライセット
- ジャイアントセット
- 事前予備疲労法
- レストポーズ法
- ネガティブレップ
などのテクニックと組み合わせるとさらに効果アップが期待できます。
詳しくはこちら!
筋幻惑法をうまく活用し、停滞期と縁のないトレーニング生活を送りましょう!
以上、『【筋トレテクニック】筋幻惑法とは?【メリットや具体例を解説】』でした!
