逆三角形でかっこいい身体を目指して筋トレにいそしむ男性トレーニーは多いことでしょう。
そんなかっこいい身体をつくるために必須のパーツが背中。
発達した背中はメリハリと迫力のある上半身には欠かせません。
そんな背中のトレーニングにも数多くの種類がありますが、最も有名でメジャーなものが
- 懸垂
- ラットプルダウン
の2つではないでしょか?
この2種目、どちらも広背筋をメインターゲットとしており
- 肩関節の内転(腕を下ろす動き)
- 肩甲骨の下方回旋(肩甲骨を外回りに回転させる動き)
がメインの動きとなる点では似ていますが、ここで疑問になってくるのが
懸垂とラットプルダウンでは、どちらを優先的に行うべきか
ということ。
そこで今回の記事では
- 懸垂
- ラットプルダウン
それぞれのメリットを紹介し、
どちらの種目を優先すべきか
という疑問に対して、僕なりの意見を紹介していきたいと思います!

結論:懸垂とラットプルダウンは、好きな方を優先すべき
まず結論から述べてしまうと、
懸垂もラットプルダウンはどちらも広背筋のトレーニングとして優秀で一長一短なため、自分の好きな方を優先的に行うというスタンスが一番いい
というのが僕の率直な意見です。
なんせ筋トレはあくまでも趣味のひとつ。
ボディメイクにおける効果や効率を追い求めるよりも、
やっていて自分自身が楽しいかどうか
が最優先事項です。
好きこそものの上手なれ
ということわざがあるように、基本的に自分が楽しいと感じる種目が最適な種目です。
僕自身、スポーツジムでアルバイトをしており、会員の方から
どんな種目をするべきか迷っている
という相談を受けることも結構ありますが、基本的には
自分のやりたいことをやる
というのが正解だと思います。
ちなみに僕の場合は懸垂が好きなので、懸垂を優先的に行うようにしています。
では、以下では懸垂とラットプルダウンのそれぞれの特徴を見ていきましょう!

懸垂のメリット
懸垂のメリットとしては
- 多くの筋群が動員される
- 負荷が大きい
- 自宅でもできる
といった感じ。
一つ一つ解説していきます。
多くの筋群が動員される
ラットプルダウンのと比較した時の懸垂の最も大きな特徴が
数多くのモーターユニットが動員される
ということ。
モーターユニットというのは
ひとつの神経と、その神経が支配する筋群
のことで、動員されるモーターユニットの数が多ければ多いほど多くの筋肉を一気に鍛えることができ、効率のいいトレーニングであると言えます。
懸垂とラットプルダウンは、どちらの種目も
広背筋がメインターゲットとなってくる
という点は同じですが、懸垂ではそれに加えて
- 三角筋の後部
- 上腕二頭筋
- 前腕の筋群
など、身体を引き上げるという動作に関与する筋肉がほぼすべて動きます。
そのため多くの筋肉を一気に刺激し、トレーニングの効率を高めることができるのが懸垂の特徴です。
また、ラットプルダウンと違って動作の途中に身体が安定しにくい懸垂では、上体のバランスを維持したり下半身の安定感を高めたりするために
- ローテーターカフ(小円筋・棘上筋・棘下筋)
- 体幹の筋群(腹筋・腹斜筋)
なども動員されます。
いわば懸垂は背中のみならず、全身運動といっても過言ではないわけです。
トレーニングの効率
という点では懸垂が一歩リードですね。
負荷が大きい
懸垂の動作の特徴は
重力に逆らって、自分の体重すべてを持ち上げる
ということ。
身体を持ち上げるという動作は身体への負荷がかなり高く、メインターゲットである広背筋にはもちろんのこと、全身の筋肉を緊張させてバランスをとるため、トレーニングの強度はかなり高くなります
。
心肺機能もフル活用するため、懸垂ではトレーニングをやり切った感も得やすくなります。
トレーニング後の充実感が好きな人などには懸垂はおすすめですね。
自宅でもできる
筋トレを始めるにあたって、手軽さは、実はけっこう大切な要素です。
いきなりジムに行くのは気が引けるし、まずは家トレから始めたい
という方も多いのではないでしょうか?
そんな方がだいたい遭遇する悩みが
家で背中のトレーニングをするのが難しい
ということ。
特に自重で背中に刺激を与えられる種目はほとんどなく、背中トレは家トレ民の永遠の悩みといっても言い過ぎではないでしょう。
この点でも懸垂は優秀。
懸垂マシンさえあれば、家でも強度の高い背中トレが実現できるようになります。
懸垂マシンは意外と安く手に入り、思いのほかスペースもとりません。
ディップスなど、懸垂以外のトレーニングにも使えるので、家トレを考えている方は購入して損はないかと思います。

ラットプルダウンのメリット
対するラットプルダウンのメリットは
- 重量設定が楽
- 可動域を広くとりやすい
- 広背筋を意識しやすい
といった感じ。
こちらも一つづつ解説していきます。
重量設定が楽
懸垂は、主に自分の体重を負荷として使うため、負荷を細かく設定することができません。
- トレーニングを始めたての頃はきつすぎて一回もできない
- 慣れてきたら負荷が足りなくなる
ということはよくあります。
この対策としては
- ゴムチューブなどでサポートしながら懸垂を行う
- 斜め懸垂から始める
- ベルトとプレートで荷重する
などがありますが、どれをとっても意外とめんどくさい。
その点、重量や負荷の設定という面では、ラットプルダウンは非常に優秀です。
なんせピンの位置をかえるだけでいいので、
一瞬で
自分の好きな負荷を
設定できるわけです。
余計なストレスやわずらわしさを避け、短時間でストレスフリーにトレーニングしたい方にはラットプルダウンが向いていると言えるでしょう。
可動域を広くとりやすい
懸垂は高負荷を与えられる優秀なトレーニングではありますが、きつくなってくると
- 身体を上げきれない
- 身体を下ろしきれない
ということが起こってきます。
要は
可動域を最大限にとることが難しい
ということです。
この点、細かく負荷を設定できるらっとプルダウンでは
少し軽めの重量設定にして可動域を広くとり、最大限に筋肉を収縮・伸展させる
という戦略がとれるようになります。
可動域を広くとりきっちり筋肉を収縮。伸展させることは、メリハリやボコボコ感、キレのある背中をつくるには必須。
より完成度の高い背中をつくるには、ラットプルダウンが有効そうです。
広背筋を意識しやすい
懸垂のメリットとして
多くのモーターユニットを動員できる
ということを紹介しました。
反対にラットプルダウンでは動員される筋群の数は少なくなりますが、これもとらえ方によってはメリットとなります。
小数の筋肉しか動員されないラットプルダウンでは、より広背筋の貢献度が高くなり
- 広背筋の収縮・伸展への意識
- 広背筋で重量をコントロールする感覚
をつかみやすくなります。
この「筋肉への意識」は、
マインドマッスルコネクション
ともいわれ、筋肉の成長を加速させるのに大切な要素のひとつ。
特にパンプ感を得たいときなどはとても役立ちます。

まとめ
懸垂かラットプルダウンか
という背中トレ永遠の疑問に対する僕なりの意見を紹介し、それぞれの特徴について見てきました。
どちらも優秀なトレーニングで一長一短。
自分の好きな方のトレーニングを優先する
というのがおすすめです。
以上、『【背中トレのおすすめはどっち?】懸垂VSラットプルダウン!【特徴やメリットを解説】』でした!
