筋トレをしていると
- 腹圧をかける
- 腹圧を高める
なんて言葉をよく耳にすると思います。
とはいえ、よく聞く言葉ではあるものの、
- 腹圧とは一体どんなものなのか?
- 腹圧をかけるとなにがいいのか?
などはいまいち知らない方も多いのではないでしょうか?
ということでこの記事では、意外と深い
腹圧
のいろはについて紹介していきます!

腹圧とは?
腹圧とは、ずばり
腹膣内圧
のことです。
英語では
Intra Abdominal Pressure(IAP)
と呼ばれています。
腹膣とは、人間のおなかの中の内臓が収まっている空間のことで、
- 横隔膜
- 骨盤底筋群
- 多裂筋群
- 腹筋群
の4つの筋群から構成されています。
この腹膣に内外からかかる圧力が腹圧なわけです。

腹圧の役割
腹圧が何のためにあるのかについても見ていきましょう。
腹圧が果たす主な役割は
身体を安定させる
ということ。
厳密には少し違うのですが、
腹圧=体幹
と考えてもらうとイメージしやすいかと思います。
腹圧によって身体の中心が安定すると、身体に無駄な力が入らなくなり
- 運動や姿勢の保持が容易になる
- スポーツでのパフォーマンスが向上する
- 疲れにくくなる
などの効果が期待できます。

腹圧を高めるメリット
筋トレ中は腹圧を高めた方がいい
とはよく言われていますが、腹圧を高めると筋トレにどんなメリットがあるのかチェックしていきましょう。
- トレーニングパフォーマンスが向上する
- ケガのリスクが下がる
- 腹筋が鍛えられる
トレーニングパフォーマンスが向上する
先ほども述べたように、腹圧には
身体の中心を安定させ、無駄な力が入らないようにする
という役割があります。
そのため、充分な腹圧をかけることは
正しい姿勢やフォームを保持する
ということにつながります。
フォームの乱れや軌道のブレを抑えることでより効率的にエネルギーを使えるようになり、使用重量のアップなども可能になります。
そのため腹圧はトレーニングの質に直結するとも言えるでしょう。
ケガのリスクが下がる
腹圧を高めると、腹筋周りの筋群が収縮・緊張し、身体の軸ががっちり固まります。
そのため、ウエイトを持ち上げた際に受け止めていた重量の一部を身体の軸や腹筋で支えられるようになり、背中や腰などのケガしやすい部位への負担を軽減できます。
特に
- スクワット
- デッドリフト
などのように
- 高重量を扱いやすい
- 脊柱に大きな負荷がかかる
- 状態をかがめる動作が含まれる
という特徴のある種目では背中や腰のケガのリスクは高まるため、腹圧を高めトレーニングの安全性を向上させることは重要です。
腹筋が鍛えられる
腹圧が高い状態とはとどのつまり
腹筋周りの筋肉に力が入っている状態
にほかなりません。
そのため、高い腹圧をかけること自体が腹筋のトレーニングになるんです。
実際、バキバキの腹筋を持つ国内外のボディビルダーやフィジーカーにも
腹筋の種目は行っていない
という人もいます。
彼らはほかの種目でうまく腹圧をかけられているため、腹筋のトレーニングをしていなくてもバキバキの腹筋を維持できているわけです。
特別に腹筋の種目を行わなくても腹筋を鍛えられるというのは大きなメリットですね。

腹圧の高め方
では、腹圧はどのようにして高めればいいのでしょうか?
その方法は
- ドローイン
- ブレッシング
の2つに分けられます。
ドローイン
ドローインは
息を吹き出しながらおなかをへこませる
という呼吸法です。
息を吹き出しながらおなかをへこませることで、
腹横筋(おなかの側面に位置しているインナーマッスル)
を意識的に収縮させ、その圧力によって腹膣を押さえつけていきます。
つまり、
腹筋の収縮により外部から圧力をかけることで腹圧を高める方法
がドローインです。
ブレッシング
ブレッシングは
息を吸い込んでおなかを膨らませる
ことで腹圧を上げる方法です。
息を吸い込むと横隔膜が収縮し、腹膣を上から押さえつけます。
すると腹膣内部の体積が減少するため、内臓が押し出されそうになります。
その結果腹膣に内部からかかる圧力が高くなり、腹圧がアップするわけです。
ドローインとは対照的に
内部からの圧力を高める方法
がブレッシングなわけです。
このブレッシングは、スクワット、デッドリフトなどの高重量を扱うフリーウエイトトレーニングの時には特に有効とされています。

ベルトはすべき?
腹圧を高めるもう一つのお手軽な方法として
トレーニングベルトを付ける
という選択肢があります。
実際ジムに行くと、ベルトを付けて理解不能なほどの高重量を上げているマッチョを見たことのある人も多いでしょう。
では、ベルトは筋トレにマストなアイテムなのでしょうか?
僕個人の意見としては
金銭的に余裕があるならベルトはぜひ買うべき
だと思います。
というのも、トレーニングを継続していうと、いずれ高重量を扱う時期が必ずやってきます。
ベルトひとつで
- 高重量をより扱いやすくなる
- ケガのリスクを避け、安全に継続的にトレーニングしやすくなる
といった恩恵を受けられるため、長期的にトレーニングする方は、ベルトがあって損をすることはないと思います。
まとめ
腹圧の定義や役割、高め方などについて紹介してきました。
よく聞く単語ではありますが、意外と深いことが分かりましたね。
腹圧をしっかり意識し、トレーニングに生かしていきましょう!
以上、『【筋トレ雑学】腹圧とは?【意外と知らない用語を解説】』でした!
