胸、背中、腕、肩、足。
どの部位を見ても圧倒的なバルクと仕上がりを誇ったボディビルダー、フィル・ヒース。
2011年から2017年までMrオリンピアで7連覇を成し遂げ、現代最高のボディビルダーとして歴史に名を刻んだ彼は、いったいどんな人物なのでしょうか。
ということでこの記事ではフィルヒースの生い立ちから経歴、トレーニング方法や食事にいたるまでを紹介していきます。

プロフィール
本名:フィル・ジャーロッド・ヒース(Phillip Jerrod Heath)
愛称:The Gift(天から与えられた者)
出身:アメリカ合衆国ワシントンシアトル
生年月日:1979年12月18日
身長:175cm
体重:109-125kg
胸囲:137cm
上腕:58cm
ウエスト:73cm
大腿:81cm
カーフ:50cm
経歴
生い立ち
ワシントン州シアトルに生まれたフィル・ヒースは、幼いころから活発でアクティブな子供でした。
両親が共働きで忙しかったフィルは幼いころから料理や洗濯などを自分でこなしつつ、大好きなバスケットボールの練習にも励む毎日を送っていました。
フィルはこのころの経験から
一生懸命頑張ることの大切さ
を学んだと言っています。
学生時代
高校に入ったフィルはバスケにさらに打ち込んでいきます。
学校のチームではシューティングガードとして活躍していたフィル実力を認められスポーツ奨学金を獲得。
その奨学金で大学に入学します。
大学では経営学とITを専攻しながらバスケに励みました。
そのころにバスケで必要なジャンプ力強化のためにトレーニングを始めたのがフィルとトレーニングの出会いでした。
当時はまだボディビルのことは考えてもいなかったものの、真面目にハードなトレーニングに挑むチームメイトたちの姿に影響され、フィルもトレーニングに紳士に向き合うようになっていきました。

ボディビルの世界へ
奨学金で入学するほどバスケの実力のあったフィルですが、大学でプレーするうちに自分の才能に限界を感じていきます。
フィルの気持ちは次第にバスケから遠ざかり、ジムにいる時間が長くなっていきました。
ボディビルについても考えだすようになったフィル。
当時地元のジムで働いていたこともあり、栄養やサプリメント、効果的なトレーニング方法などについての勉強を始めました。
のちにこの期間を
「自分のキャリアを基礎になった期間だった」
と振り返っています。
3年ほどトレーニングと勉強を積み重ねた彼は体重96kg、体脂肪率6%というボディビルダー顔負けの肉体を手に入れていました。
天に与えられた者
フィルは2003年に始めの大会に出場します。
その大会で見事優勝を果たし、実力を認められた彼についた異名が「The Gift(天に与えられた者)」
その後瞬く間にプロにまでもぼり詰めたフィルは2006年のプロデビュー戦でも優勝。
2008年には「Arnold Classic」で2位に、「Mr. Olympia」で3位に入賞するなど、その異名に恥じない華やかな成績を残していきました。

絶対王者
2009年、2010年も好成績は残したもののオリンピア制覇にはあと一歩届かなかったフィル。
さらにハードなトレーニングと食事管理に挑んだ行きます。
そして2011年、フィルはついにMrオリンピアを制し、世界の頂点に立ちました。
その後も彼の勢いは衰えず、なんと2017年まで7連覇を成し遂げます。
かの有名なアーノルド・シュワルツェネッガーの優勝回数に並んだフィルは、歴史上もっとも偉大なボディビルダーとして歴史に名を刻みました。
また、絶対王者としてボディビル界の頂点に君臨する傍ら、自身のDVDを5枚も発売したり、ボディビル映画「Generation Iron」に出演したりして活躍しました。
現在
2018年のオリンピアではショーン・ローデンに惜しくも敗れ、8連覇とはならなかったフィル。
2019年にはオリンピアには出場しませんでしたが、2020年にはオリンピアに復帰。
王座奪還とはいきませんでしたが、3位という好成績を残し、いまだ健在の実力を見せつけました。
まだまだボディビルダーとしてのフィルのキャリアは続きそう。
今後の彼の活躍からも目が離せません!
![Phil Heath Mr Olympia Bodybuilder - Age, Photos, Wife, Workout, Diet [2020 Profile]](https://jbhnews.com/wp-content/uploads/2020/06/ph-696x435.jpg)
大会成績
2003 NPC Colorado State, Light-Heavyweight 1位
2003 Northern Colorado State, Novice, Light-Heavyweight 1位
2003 Northern Colorado State, Novice, Light-Heavyweight 1位
2004 NPC Colorado State, Heavyweight 1位
2005 NPC Junior Nationals, Heavyweight 1位
2005 NPC USA Championships, Heavyweight 1位
2006 Colorado Pro Championships 1位
2007 Arnold Classic 5位
2008 IFBB Iron Man 1位
2008 Arnold Classic 2位
2008 Mr. Olympia 3位
2009 Mr. Olympia 5位
2010 Arnold Classic 2位
2010 Mr Olympia 2位
2011 Mr. Olympia 1位
2011 Sheru Classic 1位
2012 Mr Olympia 1位
2012 Sheru Classic 1位
2013 Mr. Olympia 1位
2013 Arnold Classic Europe 1位
2014 Mr. Olympia 1位
2015 Mr Olympia 1位
2016 Mr Olympia 1位
2017 Mr Olympia 1位
2018 Mr Olympia 2位
2020 Mr Olympia 3位

トレーニング
長きにわたり世界の頂点に君臨していたフィルですが、意外なことに彼のトレーニングはいたってシンプルです。
明確な弱点部位があればその部位を徹底的に鍛えることもありますが、基本的にトレーニングの内容やルーティーンか変えないそうです。
というもの、
基本に忠実に行う
というのが最も大切だと考えているからです。
またフィルはオーバートレーニングを避けることも重視しています。
身体の調子をしっかり確認し、少しでも異変を感じたらトレーニングをしないという決断が大切だと考えているようです。
オーバートレーニングについて詳しくはこちら!
1回のトレーニング時間は70-90分程度で、これくらいの時間で余力が残っているのは追い込み切れていない証拠だと言っています。
1セットの回数は8-12回を基本にし、12回を超えてもできる場合は重量を上げる必要があると考えています。
では、彼の実際のトレーニングメニューとルーティーンを見ていきましょう。

月曜日:脚
ライイングレッグカール | 8-10回4セット |
スティフレッグデッドリフト | 8-10回4セット |
シーテッドレッグカール | 10-12回7セット |
スタンディングカーフレイズ | 15-20回4セット |
シーテッドカーフレイズ | 20回7セット |
エクステンション | 10-12回4セット |
フロントスクワット | 10-12回4セット |
レッグプレス | 12回3セット |
ハックスクワット | 7回7セット |
火曜日:胸・上腕三頭筋
ダンベルインクラインプレス | 10-12回4セット |
ダンベルインクラインフライ | 10-12回4セット |
ハンマーストレングスベンチプレス | 10-12回3セット |
ペックデック | 10-12回7セット |
プッシュダウン | 10-12回3セット |
ディップス | 10-12回3セット |
クローズグリップベンチプレス | 3セット |
ライイングトライセップエクステンション | 10-12回7セット |
水曜日:オフ
木曜日:背中・上腕二頭筋
ワイドグリッププルアップ | 10-12回3セット |
チンニング | 10-12回3セット |
Tバーロウ | 12回4セット |
ベントオーバーロウ | 12回4セット |
ワンアームダンベルロウ | 12回3セット |
アームプルダウン | 10-12回7セット |
EZバーカール | 12回3セット |
ハンマーカール | 12回3セット |
コンセントレーションカール | 12回3セット |
プリッチャーカール | 8-10回7セット |
金曜日:肩
スミスマシンミリタリープレス | 10-12回4セット |
ダンベルフロントレイズ | 10-12回4セット |
アップライトロー | 10-12回4セット |
ダンベルラテラルレイズ | 10-12回7セット |
ダンベルシュラッグ | 12回4セット |
バーベルシュラッグ | 12回4セット |
土曜日:オフ
日曜日:オフ

食事
もちろんフィルは食事にも気を使っています。
増量期、減量期に分けて彼の実際の食事メニューを見ていきましょう。
増量期
1食目 | 卵白2.5カップ、とりむね肉340g、白米1合 |
2食目 | 牛赤身ステーキ340g、白米2合 |
3食目 | ヒレステーキ340g、全粒粉パスタ226g |
4食目(トレーニング前) | プレワークアウト、ホエイプロテイン |
5食目 | ヒレステーキ340g、ポテト283g |
6食目 | とりむね肉340g 、ほうれん草1カップ |
7食目 | 牛赤身ひき肉340g、ブロッコリー1カップ |
8食目 | アーモンドバター大さじ2杯、ホエイプロテイン |
減量期
1食目 | 卵白2.5カップ、オートミール1カップ |
2食目 | とりむね肉340g、玄米1合 蒸し野菜 |
3食目 | ヒレステーキ340g、さつまいも1個 |
4食目 | ヒレステーキ340g、さつまいも1個 |
5食目 | 鶏むね肉340g、玄米1合 |
6食目 | ティラピア340g、ブロッコリー |
7食目 | ティラピア340g、蒸したブロッコリー |
![Phil Heath ~ Complete Information [ Wiki | Photos | Videos ]](https://alchetron.com/cdn/phil-heath-34867abe-3d74-406a-add9-bdeb32d2072-resize-750.jpeg)
まとめ
ボディビルの歴史を代表する伝説のチャンピオン、フィル・ヒースについて紹介してきました!
現在は王座を失ってしまったものの、現在もなお高い人気と実力を誇り、今後のキャリアにも期待が大きいフィル。
彼の今後の活躍にも注目です!
以上、『天から与えられた男!フィル・ヒースのすべて!』でした!
