筋トレを始めると、よく
「今日は胸の日」
「脚トレの日は憂鬱」
なんて言葉を耳にすると思います。
ここでトレーニング初心者の方にとって気になってくるのが
「胸の日とか脚の日って何?」
ということですね。
ということで本記事では、「『○○の日』」って何者?」という疑問にお答えすべく、トレーニングにおける
分割法
という考え方とその概要について紹介していきます!

分割法とは?
筋トレにおいて分割法とは、文字通り
全身の筋肉をいくつかに分割して鍛え分ける
という方法です。
トレーニングになじみのない方は「1度のトレーニングで全身を鍛える」ようにイメージすることが多いかと思います。
が、実は一気に全身を鍛えてしまうトレーニング方法(全身法)以外にもトレーニングの方法はある。
それが分割法なわけです。
具体的な例を挙げると、
- 胸の筋肉だけトレーニングする日
- 下半身だけトレーニングする日
というように、日によってトレーニングする部位を変えていくわけですね。
これがよく聞く「胸の日」とか「脚トレの日」の正体です。

分割法のメリット
分割法を取り入れるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
僕の思う分割法の最大のメリットは、
自分の生活スタイルに合わせてトレーニングルーティーンをカスタマイズできる
ということです。
- 週に何回トレーニングできるか?
- 1回のトレーニングにどれくらいの時間をかけられるか?
- 身体の疲れとどう向きあっていくか?
など、トレーニングするうえで考える要素はたくさんあり、絶対的な一つの正解があるわけではありません。
そこで、自分に合ったトレーニングを見つけ、実行するうえで、分割法が助けになってくれるわけです。
例えば、「毎日ジムには行けるけど、1回のトレーニングで30分しか使えない」という方は、部位を細かく分けて日によって鍛え分けていくのがいいかもしれません。
反対に、「土日や休日しかトレーニングできないけど、やるときはがっつりやりたい」という方は、全身を一気にトレーニングするのがいいかもしれません。
このように、自分の生活スタイルに合わせて無理なくトレーニングを続けていきやすくなるのは、分割法のメリットですね。

分割の種類
では、具体的にどんな分割の仕方があるのか紹介していきます。
分割の仕方は細かく分けていくとほぼ無限にありますが、ここではよくある基本的な分割方法
- 一分割(全身)
- 二分割(上半身・下半身)
- 三分割(胸と背中・腕と肩・脚)
- 三分割(プッシュ・プル・レッグ)
- 五分割(胸・背中・腕・肩・脚)
の5つを紹介していきます!
一分割(全身)
全身をひとまとめで考えて、1回のトレーニングで全身を鍛えていく分割の仕方です。
分割法に対して『全身法』と呼ばれることも多いです。
この分割方法は、週に1~3回くらいしかトレーニングできない人におすすめ。
最近のフィットネス界では
ひとつの部位を週に2~3回鍛えるのが効率的
という考えが主流になってきています。
全身トレーニングを取り入れることで「忙しくて頻繁にはジムに行けない」という人でも各部位のトレーニング頻度を確保し、効率的にトレーニングできるようになるわけです。
一度に全身を鍛えるので、一回のトレーニングの時間は長くなってしまいがち。
トレーニング時間を短くしたい場合は、ベンチプレス・スクワット・デッドリフトなど、複数の筋肉が動員されるコンパウンド系の種目を中心に取り入れるようにしましょう。
二分割(上半身・下半身)
上半身の筋肉と下半身の筋肉、というように、全身を2つの筋群に分けでトレーニングしていく方法です。
これは、週に3~4回くらいトレーニングできる方におすすめです。
一度のトレーニングで鍛える筋肉の数が少なくなるので、全身法に比べるとトレーニング時間は少し短くできます。
また、上半身と下半身で分けることで、トレーニングのきつさも全身法に比べて少し楽になります。
分割が細かくなればなるほど、1回のトレーニングで1つの部位に対して行える種目が増えるので、トレーニングのバリエーションも出しやすくなりますね。

三分割(胸と背中・腕と肩・脚)
- 胸と背中のトレーニングの日
- 腕と肩のトレーニングの日
- 脚のトレーニングの日
というように、3分割で鍛えていく方法です。
効率的に筋トレの効果を得るためには、各部位週に2~3回のトレーニングが推奨されています。
そのため、この分割方法は週に5~6回くらいトレーニングできる人におすすめです。
分割が細かいため、1度鍛えた筋肉を再びトレーニングするまでの時間をしっかり確保でき、身体を十分に回復させてからトレーニングに挑むことができます。
また、
- 大胸筋と広背筋
- 上腕二頭筋と上腕三頭筋
- 大腿四頭筋とハムストリング
など、
拮抗筋と呼ばれる、お互いに反対の動作をする筋肉を効率的に鍛えられる
というのもこの分割法のメリットです。
例えば、
大胸筋のトレーニングと広背筋のトレーニングを交互に行うことで、大胸筋のトレーニング中に広背筋を回復させ、逆に広背筋のトレーニング中に大胸筋を回復させる
というような感じです。
こうすることでインターバルを短くすることができ、トレーニング時間の短縮にもつながります。

三分割(プッシュ・プル・レッグ)
全身の筋肉を
- 押す筋肉(大胸筋・上腕三頭筋・肩の前部)
- 引く筋肉(広背筋・上腕二頭筋・肩の後部)
- 脚
というように、筋肉を、動員される動作ごとに分けてトレーニングする方法です。
こちらも週に5~6回トレーニングできる人におすすめです。
この分割法のいい点は
大筋群と一緒に小筋群を鍛えられる
ということです。
例えば、ベンチプレスを行えば、メインのターゲットとなる大胸筋だけでなく、上腕三頭筋や肩の前部も一気に鍛えられます。
大きな筋群のトレーニングと一緒に小さな筋群もトレーニングできるので、時短にもつながります。

5分割(胸・背中・腕・肩・脚)
全身を
- 胸
- 背中
- 腕
- 肩
- 脚
のように細かく分割してトレーニングする方法になります。
ほぼ毎日トレーニングできる人におすすめです。
一度のトレーニングでひとつの部位しかトレーニングしないため、トレーニング時間を短くでき、集中力を切らさず、トレーニングの質もアップできます。
しかしこの分割方法は、
- 効率的な頻度(週2~3回)でトレーニングできない
- 初心者のうちはトレーニング自体に慣れていないため、ひとつの部位だけを追い込みきることが難しい
などの理由から、トレーニング上級者の方向けの分割方法でもあります。
まとめ
筋トレにおける分割法という考え方やそのメリット、具体的な分割方法について紹介しきました!
今回紹介した分割方法はほんの一部にすぎません。
また、自分に合った分割方法やトレーニングメニューを考え、試行錯誤していくのも筋トレの楽しみのひとつです。
ぜひ自分の生活スタイルに合った分割方法を見つけて、よりよい筋トレライフを送ってください!
