「血糖値」という言葉はよく耳にしますね。
簡単に言ってしまうと、血糖値とは読んで字のごとく、血液中の糖分の量を表す数値のこと。
血糖値が上がりすぎると身体によくないということも、なんとなくイメージはしやすいと思います。
糖尿病などの生活習慣病と関連付けられるなど、なにかと健康上よくないイメージを持たれがちな血糖値。
そんな血糖値ですが、実は筋トレとも無関係ではありません。
実は血糖値の急上昇は、トレーニングするうえでも弊害を引き起こすことがあるんです!
ということでこの記事では
- 筋トレと血糖値の関係
- 血糖値との付き合い方
など筋トレを続けていくうえでぜひとも知っておきたい、筋肉と血糖値の関係について紹介していきます!

血糖値が急上昇すると…
人間は、生きていくため、身体を動かすために食事から栄養素を摂取する必要があります。
そんな栄養素のうち、特に重要なのが三大栄養素と呼ばれる、糖質・脂質・タンパク質。
中でも糖質(炭水化物)は、身体を動かすエネルギーとなる非常に重要な栄養素です。
この糖質を摂取すると、血液中の糖質の量がアップし、血糖値が上がるわけですね。
糖質を過剰に摂取したり、おなかが空いているときに摂取したりすると、血糖値が急激に上昇します。
すると身体は血糖値を一定に保とうとするため、
インスリン
というホルモンを分泌します。
インスリンの働きによって血糖値が下げられるのですが、この時、
急激な血糖値上昇をおさえるために大量のインスリンが一度に分泌される
のが問題になってきます。
大量のインスリンが分泌されるということは
血糖値が急激に低下する
ということです。
実は、高血糖の状態から血糖値が急激に下げられてしまうと、空腹感を感じやすくなり食欲が増進し、過食の原因になってしまいます。

インスリンとは
血糖値を抑えてくれるインスリンとは何者なのでしょうか?
インスリンは、すい臓のβ細胞から分泌されるホルモンです。
筋肉の細胞にアミノ酸を届ける
という重要な役割を担っている一方、
脂肪の合成を促進する
という、トレーニーからするとよろしくない働きも持っています。
また、これに関連して、
体脂肪が増加するとトレーニングの効果も得にくくなる
という研究結果も報告されています。
20~49歳の男性を対象におこなった実験によれば、
BMIの高い肥満男性は、正常なBMIの男性よりもテストステロンレベルが低い
という結論が出されています。
空腹時に糖質を摂取したり、大量の糖質を一気に摂取したりすると、血糖値が上昇しますよね。
それをおさえるために大量のインスリンが分泌されると
- 血糖値の急激な低下により空腹感が増し、食べ過ぎてしまう
- インスリンのはたらきにより脂肪の合成が活発になる
- 脂肪の蓄積により筋肥大もしにくくなる
という悪循環が起こってしまいまうわけです。

血糖値との付き合い方
これまで、血糖値の急上昇が身体にもたらす影響について見てきました。
- 血糖値の急上昇・急降下
- インスリンの大量分泌
この2つが健康やボディメイクにとってデメリットになってくるわけですね。
では、血糖値の急変やインスリンの過剰分泌を抑え、筋トレの効果を最大限に引き出すためにはどうしたらいいのでしょうか?
その方法としては
- 小分けにして食べる
- GI値の低い食品を選ぶ
- 水溶性食物繊維から食べる
という方法が挙げられます。
それぞれ具体的に解説していきます。
小分けにして食べる
同じ量の糖質を摂取していても、食べ方によって血糖値の動きは変わってきます。
一度に大量の糖質を摂取することで血糖値が上昇します。
なので、一度におなか一杯になるまで食事するのではなく、なるべく小分けにして糖質を摂取することで、血糖値の上昇も緩やかになります。
GI値の低い食品を選ぶ
食品によっても血糖値の上がりやすさは変わります。
それを数値で表したのがGI値というものです。
GI値が高いものほど血糖値を急激に上昇させやすく、低いものほど血糖値の上昇は緩やかになります。
なるべく低GI値の食品を選ぶようにすることで、血糖値の上昇は抑えることができます。
具体的には
白米→玄米
食パン→全粒粉パン
うどん→そば
などを選ぶようにするといいでしょう。
オートミールやさつまいもなども低GI値でおすすめです。
水溶性食物繊維から食べる
ちょっとした食べ方の工夫でも血糖値の急上昇は抑えることができます。
食事を摂る際は、水溶性食物繊維を含んだものから食べるようにしましょう。
水溶性食物繊維は
- もずく
- めかぶ
などの海藻類に豊富に含まれています。
これらを炭水化物よりも先に摂取することで、体内で水溶性食物繊維と糖が吸着し、糖が小腸から吸収されるスピードが緩やかになります。

まとめ
- 筋トレと血糖値の関係とはいったいどんなものなのか?
- 血糖値とうまく付き合っていく方法とは?
ということについて解説してきました。
血糖値を理解することは、健康的な生活だけでなく、トレーニングの効果を向上させることにもつながります。
人間が食事をする限り血糖値の上昇やインスリンの分泌は必ず起こります。
そのメカニズムをしっかり理解し、うまく血糖値と付き合っていきたいですね。
以上、『【筋トレ雑学】筋肉のための血糖値との付き合い方とは?』でした!
