筋トレといえば、バキバキに割れたシックスパックの腹筋をイメージする方は多いでしょう。
しかし、腹筋を割るためのトレーニングを調べていくと
腹筋を割るのに腹筋のトレーニングは不要
ということをよく耳にします。
大胸筋を大きくしたいなら胸のトレーニングは必須。
広い背中を手に入れたいなら背中のトレーニングは必要。
なのに、腹筋のトレーニングをしなくてもバキバキの腹筋を手に入れられると言われるのはなぜなのでしょうか?
腹筋を割るために、腹筋のトレーニングは本当に不要なのでしょうか?
ということで今回の記事では
腹筋を割るために、腹筋自体のトレーニングは必要なのかどうか?
について紹介していきます!

結論:腹筋を割るためには、腹筋のトレーニングは不要(もちろんやってもOK)
まず結論からいうと、腹筋を割るという目的なら、腹筋そものももトレーニングは必要ありません。
これはなぜかというと
そもそも鍛えなくても腹筋は割れているもの
だからです。
人類であれば、生まれた時からだれでも腹筋は割れています。
ではなぜ腹筋が割れて見えないのかというと、答えは単純で
体脂肪で隠れているから
です。
腹筋のトレーニングする
↓
腹筋が成長して割れる
のではなく、
筋トレや食事制限で体脂肪が減る
↓
腹筋が見えてくる
というのが、よく聞く「腹筋を割る」というものの正体。
要は、腹筋を割るには、トレーニングによって腹筋を鍛えて腹筋のサイズを大きくするのではなく、
体脂肪を落として腹筋が見える状態を作る
というほうが効率的なわけです。
これが、腹筋を割るために腹緊のトレーニングは不要といわれている由縁ですね。
参考までに、だいたいの目安としては、腹筋が割れてくる体脂肪率は以下のような感じ。
バキバキの腹筋 | 若干腹筋が見えてくる | |
男性 | 10% | 15% |
女性 | 13% | 18% |
とはいえ、もちろん腹筋のトレーニングを行ってもOK。
腹筋のトレーニングによって腹筋そのもののサイズアップができれば、体脂肪が落ちて腹筋が見えるようになった時に、より分厚くくっきりした腹筋が見えてきます。

腹筋のトレーニングが不要な理由
では、腹筋のトレーニングが必要ないと言われる理由について、さらに詳しく見ていきましょう。
理由は大きく分けて3つで、
- 効率が悪い
- 変化が見にくい
- 楽しくない
ということ。
それぞれ解説していきます!
効率が悪い
先ほども触れましたが、腹筋を割るために最も大切なのは体脂肪を落とすこと。
では体脂肪を落とすために何が必要になってくるのかというと、アンダーカロリー(摂取カロリー<消費カロリー)の状態を作り出すことです。
そのためには、食事制限によって摂取カロリーを抑えることはもちろん、
消費カロリーを増やす
というのも有効な戦略になってきます。
大きな筋肉ほど動かすのに大きなエネルギーが必要になってくるので、消費カロリーを増やすには、胸・背中・脚などの大きな筋肉を優先的に鍛えていくのが基本的。
一方で腹筋は、表面積的には大きく見えますが、実のところ体積は大したことなく、どちらかというと小さな筋肉に分類されます。
要は
腹筋だけをターゲットにしたトレーニングは消費カロリーが少なく、体脂肪を落とすには効率が悪い
のです。
また、腹筋はBIG3などの腹筋以外をメインターゲットとしたトレーニングでもバランスを保つために使われるので、
- 腹筋そものもを鍛えるため
- 消費カロリーを増やして体脂肪を落とすため
という2つの面から考えて、腹筋自体のトレーニングをするよりBIG3などを優先したほうがはるかに効率的です。

変化が見にくい
腹筋を割りたいからトレーニングを始めるという人が多いように、だいたいの人にとって、筋トレの最も大きなモチベーションは見た目です。
中には
- トレーニングそのものが好きだから筋トレする
- とにかく重たいものを持ち上げたい
という方もいることにはいますが、そんな人はどちらかというと少数派。
やっぱりトレーニングを続けていくためには、見た目に変化があるかどうかは結構大切です。
胸や背中などは筋肉そのものが大きいので、比較的短期間でも筋肥大しやすく、変化もすぐに実感することができます。
が、小さな筋肉である腹筋はなかなか筋肥大せず、鍛えても鍛えても変化が感じ取れません。
さらに体脂肪率が高い場合には、いくら腹筋を鍛えても、体脂肪で隠れて見えません。
がんばっても見た目が変わらないのはけっこうショックですし、トレーニング初心者のうちに腹筋ばかりトレーニングしていると挫折してしまうことも多いです。
楽しくない
これに関しては完全に僕の主観ですが、ほかの部位と比べると、腹筋のトレーニングは圧倒的に楽しくありません。
人によって筋トレの楽しみ方は千差万別ですが、なかでも
- 使用重量が増えていくこと
- 見た目が変わってくること
を筋トレの楽しさの原点としている人は多いのではないでしょうか?
かくいう僕もそんな一人です。
が、腹筋のトレーニングは
- そもそも高重量を扱うことがほとんどない
- 腹筋は小さな筋肉で、体脂肪にかくれて変化が見えにくい
ので、この2つの楽しみが完全につぶれてしまうんです。
他の部位なら「多少つらくても、目標に向けてがんばろう」とモチベーションを保てるところが、腹筋のトレーニングでは「ただただ先の見えないつらい動作」になってしまうわけです。
どうせ鍛えるなら楽しい方がいいにきまってます。

腹筋のトレーニングをすべきなのはどんな人?
これまでは、
腹筋を割るためには腹筋のトレーニングは必要ない
ということについて、その理由を紹介してきました。
ですが、目的に応じて腹筋のトレーニングを取り入れていくという戦略はもちろん有効。
腹筋を割るだけなら腹筋のトレーニングは不要ですが、
よりかっこよく、迫力ある腹筋が欲しい
という人に関しては、腹筋そのもののトレーニングも積極的に行っていった方がいいです。
というのも、かっこいい腹筋には
体脂肪を落として腹筋が見える状態を作る
ということに加えて
腹筋そのものを大きくする
ということが必要だから。
ただ単に体脂肪を落とすだけでも、たしかに腹筋は割れて見えますが、腹筋自体のサイズが伴っていないと、鍛え上げた肉体というよりは
痩せているだけ
とい印象を与えてしまうことも。
- よっぽど遺伝的に優れている場合
- 他の種目で腹圧をかけるのがうまい場合
などは腹筋を鍛えなくてもいい場合のあります。
実際、プロのボディビルダーやフィジーカーの中には、まったく腹筋を鍛えていないのにバキバキでかっこいい腹筋を持っている人もいます。
が、忘れてはならないのは、彼らは
非常に優れた遺伝子を持ち、トレーニングもめちゃめちゃうまい
ということ。
余裕があり、かつかっこいい身体になりたい方は、積極的に腹筋のトレーニングを行っても大丈夫です。

腹筋に関するよくある疑問
では最後に、腹筋に関してよく聞かれる疑問について回答していきます!
腹筋を鍛えるとパック数は増える?
よく
- シックスパック
- エイトパック
という言葉を耳にするように、腹筋は人によって何個に分かれて見えるかが違います。
これをパック数というのですが、パック数は鍛えても増えません。
- 腹筋の形
- 腹筋のパック数
は遺伝で決まるものなので、腹筋のトレーニングを行っても、筋肥大はするものの、腹筋そのものの形やパック数はそのままです。
- 筋肥大してバランスが変わって見える
- 体脂肪が減っていままで見えなかったところが見えてくる
ということはありますが、それはパック数が変わったのではなく、見え方が変わっただけ。
腹筋の部分痩せはできる?
部分痩せというのもよく聞かれることですが、基本的に、部分痩せなど存在しません。
というのも、人間の身体の脂肪細胞の配置は、ほぼ遺伝によって決まっているから。
体脂肪率が増えれば脂肪細胞が大きくなって太り、体脂肪率が下がれば脂肪細胞が縮んで痩せて見える
というのが体型の変化のメカニズムです。
特定の部位の脂肪細胞だけを意図的に減らすことはできないので、腹筋の部分痩せも基本的にはできません。
腹筋を鍛えたから腹筋が痩せるということはなく、
全身の体脂肪率が減った結果として腹筋が痩せて見える
ということです。

まとめ
腹筋を割るために、腹筋自体のトレーニングは必要なのかどうか?
について解説してきました!
腹筋を割るだけなら腹筋のトレーニングは不要だが、かっこいい腹筋をつくるためなら余裕があるならやっても良し
というのが僕の意見です。
バキバキの腹筋、理想の身体を目指してトレーニングに励んでいきましょう!
以上、『【腹筋の真実】腹筋を割るために腹緊のトレーニングは不要??』でした!
