筋トレをして筋肉量を増やすにはバルクアップ(増量)が必須。
バルクアップの方法には、大きく分けて
- リーンバルク
- クリーンバルク
- ダーティバルク
の3種類がありますが、今回の記事では特に
リーンバルク
の基礎や実践方法について解説していきます!
増量中は筋肉と同時に脂肪も蓄積しやすいのがネックですが、リーンバルクをうまく行うことができれば、脂肪の蓄積を抑えつつ、かっこいい身体をキープしたまま筋肉を大きくしていくことができます。
ということで、そんなリーンバルクとはいったいどんなものなのか、見ていきましょう!

リーンバルクとは?
リーンバルクとは、筋肉量を増やすためのバルクアップ方法のひとつで、中でも特に
なるべく脂肪を付けずに筋肉量を増やす
ということにフォーカスした方法です。
他のバルクアップ方法(クリーンバルクやダーティバルク)と比べた時の最大の特徴は
カロリーとマクロ栄養素をきっちり管理する
ということ。
増量方法とはいえ、なんでもかんでも食べるのではなく、
計算と計画に基づいて少しずつ筋肉を成長させていく
というのがリーンバルクなのです。

リーンバルクのメリット・デメリットは?
リーンバルクのメリットとデメリットは、以下のような感じ。
メリット
- かっこいい身体のままバルクアップできる
- 体脂肪が増えにくいので減量が楽
- カロリーやマクロ栄養素を計算するので、栄養や食事の知識がつく
- 食費が抑えられる
- テストステロンの分泌量を高く維持できる
デメリット
- 筋肉がつくスピードはゆっくり
- 食事をきっちり管理するのでストレスが溜まる
- カロリーやマクロ栄養素の計算がめんどくさい
メリット・デメリットから分かるように
- かっこいい身体をキープしたまま筋肉を大きくしたい人
- 食が細くてたくさん食べるのがきつい人
- コストをかけずにバルクアップしたい人
- 食事管理が週間になっているトレーニング上級者
- 筋肉のつくスピードがゆっくりなトレーニング歴が長い人
などにおすすめの方法ですね。
その一方で、
- とにかく短期間でデカくなりたい人
- 食事管理など、めんどくさいことをしたくない人
- 筋肉のつくスピードが速いトレーニング初心者の方
にとっては最適な方法とは言えないかもしれませんね。

リーンバルクのやり方
リーンバルクは、大きく分けると
①適度に減量する
②メンテナンスカロリーを計算する
③一日の摂取カロリーを決定する
④マクロ栄養素を決定する
という3つのステップで構成されています。
では、それぞれ具体的に解説していきます。
①適度に減量する
リーンバルクの目的でもあり最大のメリットでもあるのが
脂肪をつけず、かっこいい身体を維持したまま筋肉を増やす
ということ。
これは逆に言うと、
バルクアップを始める時点である程度絞れた身体でないと、わざわざリーンバルクを行うメリットがない
ということです。
ということで、リーンバルクを始める際は、まずは適度に減量うすることから始めます。
男性の場合は、最低でも体脂肪率15%以下、できれば10~12%程度まで絞るようにしましょう。
目安としては、腹筋がある程度はっきり見えるくらいです。
②メンテナンスカロリーを計算する
ある程度減量が進んだら、いよいよバルクアップに移っていきます。
が、その前に、
どれくらいのカロリーを摂取すればいいのか
を決定しておく必要があります。
そこでベースになってくるのがメンテナンスカロリー(体重が増えも減りもしない摂取カロリー)です。
メンテナンスカロリーよりも多いカロリーを摂取→体重増加(バルクアップ)
メンテナンスカロリーよりも少ないカロリーを摂取→体重減少(減量)
といった感じですね。
メンテナンスカロリーは
- 年齢
- 性別
- 身長
- 体重
- 普段の運動量
などで人それぞれ異なり、計算方法もいろいろあるのですが、わざわざややこしい計算をしなくてもこちらのサイトで必要事項を入力すれが自動で計算してくれます。
ちなみに僕の場合、
- 21歳
- 男性
- 170cm
- 70kg
- 週5~6回ハードにトレーニング
を入力すると、体重が増えも減りもしないメンテナンスカロリーは2997kcalとなります。

③一日の摂取カロリーを決定する
メンテナンスカロリーが分かったら、
どのくらい食べるのか
を具体的に計画していきます。
まずは、1日の総摂取カロリーを決定します。
筋肉を付けるためには、オーバーカロリー(メンテナンスカロリーよりもたくさん食べている状態)を達成する必要があります。
が、あまりにも食べ過ぎてしまうと脂肪として蓄積されてしまい、体脂肪を抑えつつ筋肉を増やすというリーンバルクの目的が達成できません。
このことを考慮して
メンテナンスカロリー+100~200kcal
くらいで設定しましょう。
増量が進んで体重が増えなくなってきたら100~200kcal増やす
体重が増えるペースが速すぎたら100~200kcal減らす
という感じで調節していきます。
体重が増えるペースとしては、月に1~2kg程度に抑えられると理想的。
これよりも早いペースだと、体脂肪もかなり蓄積されてしまうので注意しましょう。
④マクロ栄養素を決定する
最後に、具体的な食事内容、すなわちマクロ栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)を決定します。
③で決めた摂取カロリーを基準に
タンパク質 | 体重の数値×2~3g |
脂質 | 総摂取カロリーの20%程度 |
炭水化物 | 残りの摂取カロリー分 |
というように割り当てていきます。
ちなみに、タンパク質・脂質・炭水化物それぞれ1gあたりに含まれるカロリーは以下のような感じ。
タンパク質 | 4kcal |
脂質 | 9kcal |
炭水化物 | 4kcal |
これを基にして計算し、具体的になにをどれくらい食べればいいのかを決定していきます。
具体的な計算方法については、以下で例を用いて解説していきます。

リーンバルクの具体例
リーンバルクでの食事の決定方法を、僕の場合を例にとって解説していきます。
僕の場合、
- 21歳
- 男性
- 170cm
- 70kg
- 週5~6回ハードにトレーニング
として計算すると、メンテナンスカロリーは約3000kcal。
これに200kcalを追加して、1日の摂取カロリーを3200kcalとして設定します。
ここからタンパク質・脂質・炭水化物の摂取量を決めていきます。
タンパク質は体重の数値×2~3gなので、体重×3gとして
70×3=210g
タンパク質は1gあたり4kcalなので、カロリーに直すと
210×4=840kcal
脂質は総摂取カロリーの20%として
3200×0.2=640kcal
脂質は1gにつき9kcalなので、グラムに直すと
640÷9=約71g
残りのカロリーは
3200-840-640=1720kcal
ここに炭水化物を補っていきます。
炭水化物は1gあたり4kcalなので、
1720÷4=430g
となります。
これをまとめると以下のような感じですね。
タンパク質 | 210g | 840kcal |
脂質 | 71g | 640kcal |
炭水化物 | 430g | 1720kcal |
総摂取カロリー | 3200kcal |
この数値を達成できるような食生活を送りつつトレーニングを積んでいけば、脂肪の蓄積を抑えつつ筋肉量を増やすことができるわけですね。

参考までに、僕のリーンバルク中の1日の食事内容も紹介しておきます。
食材 | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | カロリー(kcal) | |
1食目 | プロテイン(1スクープ) | 25.0 | 2.0 | 0.0 | 120 |
2食目 | サバ缶(1つ) オートミール(100g) | 47.4 13.7 | 10.5 5.7 | 0.7 69.1 | 285 380 |
3食目 | とりむね肉(150g) 白米(300g) ミックスナッツ(20g) | 35.0 7.5 4.1 | 2.9 0.9 10.8 | 0.2 111.3 4.1 | 174 504 122 |
4食目 | とりむね肉(150g) 白米(300g) ミックスナッツ(20g) | 35.0 7.5 4.1 | 2.9 0.9 10.8 | 0.2 111.3 4.1 | 174 504 122 |
5食目 | とりむね肉(150g) 白米(300g) ミックスナッツ(20g) | 35.0 7.5 4.1 | 2.9 0.9 10.8 | 0.2 111.3 4.1 | 174 504 122 |
合計 | 225.8 | 62 | 416 | 3185 |
少し脂質が少なめですが、だいたいは目標を達成できていますね。
この食事を継続しつつトレーニングに励んでいけば、脂肪を付けずに筋肉量を増やしていけるわけです。

まとめ
脂肪を付けずに筋肉を増やすためのバルクアップ法、リーンバルクについて解説してきました。
リーンバルクは
- かっこいい身体をキープしたまま筋肉を大きくしたい人
- 食が細くてたくさん食べるのがきつい人
- コストをかけずにバルクアップしたい人
- 食事管理が週間になっているトレーニング上級者
- 筋肉のつくスピードがゆっくりなトレーニング歴が長い人
など、幅広い人にとって有効な増量法。
ぜひリーンバルクに挑戦し、かっこいい身体を目指しましょう!
以上、『【脂肪を付けずに筋肉を増やす!】リーンバルクを徹底解説!【具体例あり!】』でした!
