本記事では、筋トレ界隈では超有名な書籍
スターティングストレングス
Starting Strength ~Basic Barbell Training~
を購読してみた感想をシェアしていきます!
この記事を書いている僕は、パワーリフターでもなく、フィットネスを生業としているわけでもない、ただの筋トレが大好きな大学生。
趣味のひとつとして筋トレを楽しみつつも、効率的に成長していきたい僕の目線から書籍の大まかな内容や感想を紹介していくので、ぜひご覧ください!
著者紹介:Mark Ripoetoe
スターティングストレングスの著者は、マーク・リプトー(Mark Ripoetoe)氏。
日本ではあまり耳にしない方ですが、
全米で最も有名なトレーナー
とも呼ばれることがあるくらい、フィットネス大国アメリカで地位を確立しているトレーナーです。
1978年からフィットネス業界で活躍しており、NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)の一期生でもある超ベテラントレーナー。
また、マーク氏自信も数十年のパワーリフティングの競技経験があり、現在は
- トレーナー業
- アスリートやパワーリフターのコーチング業
- 書籍の執筆
- 雑誌の執筆
など、多岐にわたって活躍されています。

スターティングストレングスってどんな本?
スターティングストレングスの内容を一言でいうと、
バーベルを使った基本的なトレーニングの教科書
という感じ。
ウエイトトレーニングを行っていくうえで基本となる理屈や知識を、あますことなく詳細に、体系的に解説してあります。
バーベルを使ったトレーニングのことならこれ一冊ですべて完結するといっても過言ではありません。
そんなスターティングストレングスの内容は、以下のような感じ。
第1章 | Strength:Why and How(なぜ?どうして?) | 4ページ |
第2章 | The Squat(スクワット) | 66ページ |
第3章 | The Press(プレス) | 24ページ |
第4章 | The Deadlift(デッドリフト) | 48ページ |
第5章 | The Bench Press(ベンチプレス) | 32ページ |
第6章 | The Power Clean(パワークリーン) | 54ページ |
第7章 | Usefull Assistance Exercises(有効な補助種目) | 60ページ |
第8章 | Programming(プログラム) | 34ページ |
ページ数を見てもらうともうお察しかと思いますが、一つ一つの種目に対する解説がめちゃくちゃ詳しいです。
単なるハウツー本とは異なり、
- 動作における解剖学的・力学的な特徴
- 推奨される脚幅や手幅、目線の高さ、グリップなどの意味や有効性
- 呼吸法
- 具体的な練習方法
- サポート器具の使い方
など、ウエイトトレーニングの基礎にある理論が徹底的に解説されてあり、文字通り体系的に知識を得ることが可能な一冊。
各章の大まかな内容は以下のような感じです。

第1章:Strength:Why and How(なぜ?どうして?)
第1章では
なぜバーベルを使ったトレーニングをすべきなのか?
ということについて解説してあります。
筋トレに興味を持ってジムに入会した方が一番に使うのは、バーベルではなくマシンのことがほとんどかと思います。
確かにバーベルなどのフリーウエイトはとっつきにくいし、フォームも難しそうで上級者やガチ勢向けのイメージがありますもんね。
しかし実際には、トレーニング初心者の方にこそバーベルを使ったトレーニングやビッグ3(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)が必要。
バーベルは超シンプルで武骨な見た目をしてはいますが、実は無限の可能性を秘めている、というような内容です。

第2章:The Squat(スクワット)
第2章からは、具体的な種目の解説。
まず最初の種目は、キングオブエクササイズ(筋トレの王様)とも呼ばれている超王道種目、スクワット。
特にロウバースクワット(バーを低い位置で担いで行うスクワット)が推奨されており、
- 最適なフォーム
- フルレンジで行うことの重要性
- 正しいフォームを習得するための練習方法
- 有効活用したいサポートアイテム
などが解説してあります。
スクワット1種目だけに66ページも使って解説してあることからも、スクワットが非常に有効で大切な種目であることがわかりますね。

第3章:The Press(プレス)
第3章は、プレスという種目。
「プレス」というとイメージしにくいかもしれませんが、要するに、バーベルを使ったオーバーヘッドプレスのことです。
スクワットやベンチプレスと比べるとマイナーで軽視されがちな種目ではありますが、実は1960年台まではパワーリフティングの種目として採用されていたそう。
上半身の筋量アップ、筋力向上、さらには下半身の力を連動させる練習としてなど、ビッグ3に負けず劣らず優秀なトレーニングです。
詳細なフォームの解説や練習方法はもちろんのこと、腰が沿ってしまう原因や対策などもしっかりと解説してあるので
いままでプレスはほとんどやってこなかったから実践するのは少し不安
という方も問題ありません。

第4章:The Deadlift(デッドリフト)
第4章は、デッドリフトについて。
全トレーニングの中でもトップレベルにきつく、フォーム次第ではケガのリスクも大きい。
そんなこともあって他のビッグ3(スクワット・ベンチプレス)と比べると圧倒的に不人気なのがデッドリフト。
僕自身、デッドリフトからは逃げてしまいがちです。
が、種目の根底にある力学的な理論を理解し、正しいフォームを習得できれば
- 超高重量を扱える
- 安全に行える
- 全身の筋肉を連動させることができる
など、唯一無二の超優秀なトレーニングになり得ます。
ぜひとも読み込んで自分のものにしたい章ですね。

第5章:The Bench Press(ベンチプレス)
第5章は、全トレーニングの中でも最も人気といっても過言ではないベンチプレス。
筋トレしていると、必ずと言っていいほど「ベンチプレス何キロ挙げられるの?」と聞かれるので、この章もしっかりと読み込んでトレーニングの向上のために活かしていきたいですね。
フォームやケガを予防するための心構えに加えて
- より安全にトレーニングするための細かいテクニック
- 効果的・安全な補助の行い方
などにも言及してあり、安全に不安のあるトレーニング初心者の方から、トレーニングに慣れてきて安全への意識が疎かになりがちなトレーニーにまで目からうろこの情報が満載です。

第6章:The Power Clean(パワークリーン)
第6章は、パワークリーンという種目の解説。
上記の4種目と比べるとかなりマイナーで、ジムに行ってもやっている人を見かけることはほとんどない種目ですが、
- 全身を連動させるテクニックを上達させる
- 瞬間的に大きなパワーを発揮する
- スポーツの補強として行う
という面では欠かすことのできなトレーニング。
他のトレーニングとはかなり毛色の違う種目ですが、その分解説もしっかりみっちちされているので、全く心配はありません。

第7章:Usefull Assistance Exercises(有効な補助種目)
第7章では、上記の
ビッグ3+プレス+パワークリーン
という基本的なバーベル種目に加えて、さらに筋力を強化していくために有効な補助種目の解説がされています。
具体的には
- パーシャルで行うトレーニング
- スクワットのバリエーション(フロントスクワットなど)
- ベンチプレスのバリエーション(インクラインベンチプレスなど)
- デッドリフトのバリエーション(ルーマニアンデッドリフトなど)
- プレスのバリエーション(ビハインドネックプレスなど)
- 補助種目(懸垂・ディップス・バーベルロウなど)
という感じ。
- 基本種目とどう使い分けていくべきか
- どの補助種目を優先すべきか
などが解説してあるので、種目選びで悩んでいる方にとってはかなりためになると思います。

第8章:Programming(プログラム)
最後の第8章は、
- 具体的なプログラムの組み方
- トレーニングの順番や組合せ方
- セット数の決め方
- 重量の決め方
- 食事方法
などの具体的なトレーニングメソッドがまとめてあります。
また、それに加えて
- 器具の選び方
- ケガや痛みとの付き合い方
- 子供がバーベルトレーニングを行うことについて
など、トレーニングに関する雑学的な知識も。
トレーニングに関する意外と知らないことが満載なので、楽しく読めると思います。

感想
スターティングストレングスを一読してみた感想としては
全トレーニー、少なくともトレーニング初心者は絶対に読むべき
という感じです。
ビッグ3に加えてプレス、パワークリーンという基本種目が、これでもかというくらいに詳細に解説してあり
筋力強化にとって、基本的なバーベルトレーニングこそが重要
というマーク氏の理念が身に沁みます。
今の時代、トレーニングについて解説している書籍やネット記事、YouTubeなどは数多くあります。
僕自身もトレーニングを始めてから今まで、多くの本を読み漁り、ネットもフル活用してトレーニングに関する知識を蓄えてきたつもりです。
が、正直に言って、バーベルトレーニングに関しては「スターティングストレングス」以上に詳しくて分かりやすい情報源には出会ったことがありません。
それくらい知識が豊富で体系的にまとまっている、まさにトレーニングの教科書だと思います。
弱点を挙げるとすれば
- 情報量が多すぎてボリュームも多く、全部読むのが大変
- 他の書籍と比べると少し高価
ということでしょうか。
とはいえ、なにもすべてのページをくまなく読む必要はありませんし、情報量と内容を考えると価格はデメリットにはならないと思います。
とにかくトレーニングを続けていくのなら役立つことは間違いないので、とりあえず1冊家においておき、
- 気になる種目の勉強に使う
- フォームが不安なときに読み直す
- 停滞を感じたときに復習する
などして活用していけば、トレーニングに関する知識も、筋量や筋力も、確実のアップさせていけると思います。
まとめ
「スターティングストレングス」の大まかな内容や感想について、いち筋トレ好きの立場からシェアしてきました。
かなり分厚くボリューム満点で価格も高く、「ちょっと気になるから買ってみる」とはいきにくいかと思いますが、トレーニーなら持っておいて損はないかと思います。
この記事が少しでも参考になれば幸いです!
以上、『【筋トレ書籍】スターティングストレングスを読破した感想!』でした!
