筋トレにおいて成果を発揮し続けるには
- 長期間続けること
- オーバーロード(少しづつ負荷を挙げていくこと)
この2つが大切になってきます。
長い間トレーニングを継続し、その間も少しずつ負荷を上げて筋肉に大きな刺激を与え続けることが筋肥大のキモともいえるでしょう。
とはいえ、頑張りすぎは禁物。
無理してトレーニングを続けたり、身体に負担をかけすぎたりするのはよくありません。
ということで今回の記事では、疲労や停滞と向き合う方法のひとつとして
ディロード
を紹介したいと思います。
無理を避けつつ、長期的な成長を可能にするディロードとはいったいどんな方法なのか、見ていきましょう!

ディロードとは
ディロードというのは、一言でいえば
意図的にトレーニングのボリュームを減らすこと(またはその期間)
のことです。
筋肥大を達成するためには
トレーニングのボリューム(使用重量×レップ数×セット数)
少しずつ上げていくことが大切になってきます。
この反面、ディロード中はあえてトレーニングボリュームと下げることによって
- 筋肉や腱、関節にたまった疲労の回復させる
- トレーニングに対する精神的なストレスを軽減させる
といった効果を狙っていきます。
完全に運動をやめて身体を休めるのではなく、身体を動かしつつ効率的な回復を放っているので、アクティブレスト(積極的休養)の一種と言えますね。
ディロードのメリット
ディロードのメリットとして考えられるのは主に2つ、
- 心身の負担を軽減する
- 回復後の筋肉のトレーニングに対する感受性を上げる
ということ。
心身の負担を軽減する
これはディロードの最大の目的ですね。
筋肉の成長には、長期的に、少しずつ大きな負荷をかけていくことが必須。
とはいえハードなトレーニングをずっと続けるのは至難の業で、次第に疲労もたまってくるし、疲労はケガの原因にもなる。
身体の調子が万全でないと、トレーニングに対する気持ちもさがります。
モチベーションが低い状態で挑むトレーニングは楽しくないだけでなく、効率はどうしても下がってしまいます。
こんな時にディロードを設けることで、心身の疲れをリフレッシュし、トレーニングの質を維持すること、さらには長期間にわたってトレーニングを楽しむことができるようになるんです。
回復後の筋肉のトレーニングに対する感受性を上げる
ディロードによって身体に蓄積していた疲労を完全に回復させると、その後通常のトレーニング内容に戻した時
トレーニングで与えられる刺激に対して筋肉が応答しやすくなる
と言われています。
あえていったん休養期間を設けることで、その後の成長を加速させることができる
というわけですね。
ディロードは疲労回復だけでなく、長期的な成長や停滞期の打破にも有効と言えるでしょう。

ディロードのやり方
ディロードなんていうカタカナの単語を聞くと難しそうと感じるかもしれませんが、実はディロードの基本はいたってシンプル。
そのやり方は
- ディロード期間を1~2週間設ける
- 期間中、トレーニングボリュームを普段の半分程度にする
というだけです。
ディロードの期間・サイクル
ディロードは、基本的には1~2週間継続します。
ディロードを取り入れる頻度に関しては、自分の心身の疲れ具合によってサイクルを組み立てておくのが効果的。
感覚 | 通常のトレーニング | ディロード |
そこまで疲れを感じていない時 | 6~8週間 | 1~2週間 |
疲れがひどい時・停滞を感じた時 | 4週間 | 1~2週間 |
くらいを目安にするといいでしょう。
また、ディロードの本質は
心身の疲れを回復させる
ということ。
ディロードの期間としては1~2週間程度が一般的ですが、完全に回復できたと感じたら短めに終了し、途中で通常のトレーニングに移ってもOKです。
ボリューム管理の方法
ディロードではボリューム(使用重量×レップ数×セット数)の管理が必須になってきます。
その具体的な方法は
- 重量を下げる
- セット数を減らす
- レップ数を減らす
の3つ。
重量を下げる
一つ目の方法は、使用重量を下げることによってトレーニングの強度そのものを下げ、ボリュームを減らしていくというもの。
例えば、普段ベンチプレスを100kgで8レップ4セットしている人なら、重量を50kgに落とし、
100kg8レップ4セット
↓
50kg8レップ4セット(1~2週間)
といった感じ。
セット数を減らす
二つ目は、セット数を減らすことでボリュームを下げていく方法。
100kg8レップ4セット
↓
100kg8レップ2セット(1~2週間)
といった感じですね。
レップ数を減らす
3つ目の方法は、1セットあたりのレップ数を減らすこと。
100kg8レップ4セット
↓
100kg4レップ4セット
という感じです。
基本の方法はこの3つですが、慣れてきたら
- 3つの方法を組み合わせる
- インターバルを長くとる
などの工夫をするのも効果的です。

注意点
ディロードでボリュームを管理するうえで気を付けたいのは
普段通りのトレーニングは避ける
ということ。
ディロード期間中はトレーニングボリュームが普段の半分程度になるため、身体的にも精神的にもかなりラクになります。
普段ハードなトレーニングをしているトレーニーであればあるほど、
この程度のトレーニングでいいのかな?
と思い、ついついいつもと同じようなメニューのトレーニングをしてしまいがち。
これでは疲労を抜くことはできません。
あくまでディロードの目的は疲労を回復させること。
休むときは思いきって休む
というのも大切です。

ディロードのポイント
有酸素運動は控える
ディロード期間中の有酸素運動は、なるべく避けるのが吉です。
というのも、ディロード期間中の有酸素運動は筋肉の分解、筋肉量の減少につながってしまう可能性が高いから。
特にHIITなどの激しく強度の高い有酸素運動には注意しましょう。
思い切って休む
休むときは思い切って休むというのもけっこう大切なポイント。
真面目なトレーニーであればあるほど
毎日ハードにトレーニングしなきゃ
と頑張りすぎた結果、疲労を溜めてしまいやすくなります。
たしかにトレーニングはとても大切な要素ではありますが、ボディメイク、フィットネスの基本は
食事・トレーニング・休養
の3つ。
身体を休ませることもトレーニングと同じくらい大切なんです。
限界まで追い込みたい気持ちを抑えるのもトレーニングの一環です。

ディロードはどんな人向け?
ディロードを取り入れるのは、主に
- 心身の疲労がたまってきた時
- オーバーロードを達成できなくなってきた時
の2つ。
そのため、疲労の蓄積も小さく、成長が速いためオーバーロードも達成しやすいトレーニング初心者に必須の方法かというと、決してそうではありません。
むしろ、
- 長期的にハードなトレーニングを続けて疲労が溜まりがち
- 爆発的な成長が期待しにくく、オーバーロードを達成しにくい
- 筋肉が刺激に対して慣れてしまいがち
なトレーニング中~上級者の方こそ積極的に取り入れたい方法です。
とはいえ
初心者がディロードをするのはダメ
というわけでは全くありません。
あくまでディロードの目的は疲労を回復させること。
自分の身体と相談して、必要と思ったら積極的に取り入れましょう。

まとめ
心身の疲労の回復や停滞期の打破に効果的な休養方法、ディロードについて紹介してきました。
フィットネスを続けていくためには休むことも大切。
積極的にディロードを活用していきましょう!
以上、『【筋トレ】ディロードのメリットや実践方法を解説!【疲労とおさらば】』でした!
