最近ではフィットネスブームの影響もあって、筋トレがかなり市民権を得てきましたね。
そんな中で注目されるようになってきたのが、ボディメイク系のコンテスト。
ボディビルが有名ですが、「フィジーク」という名前を聞くことも増えてきました。
そんなボディビルとフィジーク、いったい何が違うのでしょうか?
ということで今回の記事では
ボディビルとフィジークの違い
について紹介していきます!

フィジーク(メンズフィジーク)とは?
ボディビルが古くから親しまれてきたコンテストであるのに対し、フィジーク(メンズフィジーク)は近年で急速に人気が出てきたカテゴリー。
そのコンセプトとしては
ビーチが似合うかっこいい男を決める
といった感じ。
かっこいい身体を決める競技であるという点はボディビルと同じですが、評価基準や理想とする身体が全く違うわけです。
ボディビルが筋骨隆々のゴリマッチョを理想としている一方、フィジークでは、いわゆる細マッチョのような身体が高く評価されます。
(とはいえ最近はフィジークでもとんでもない筋肉量の選手が多くなってきましたが…。)
では、ボディビルとフィジークの違いについて、項目別にさらに詳しく見ていきましょう!

ボディビルとフィジークの違い
ボディビルとフィジークで異なっている点は、先に挙げてしまうと以下の6点。
- 筋肉量
- 評価基準
- コスチューム
- ポージング
- 遺伝的要因
- 団体
です。
以下で一つずつ解説していきます。
筋肉量
ボディビルとフィジークの違いとして、一見して一番分かりやすいのが筋肉量(バルク)。
ボディビルの方が圧倒的にバルクが求められます。
特定の部位だけ発達が遅れていたりすると原点対象になりますが、全身のバランスを保てている限りは基本的にデカければデカいほど評価が高くなるのがボディビルです。

一方のフィジークは、そもそものコンセプトが「ビーチば似合う男」。
なのでフィジークでは、とにかくデカい身体よりも
ウエストが細くて肩幅が広い逆三角形の身体
が評価されます。
もちろん他選手と比べて見劣りしないレベルのバルクは必要ですが、筋肉が付きすぎていても減点対称になってしまうことも。
ボディビル→バルク重視
フィジーク→バランス・アウトライン重視
という感じですね。

評価基準
ボディビルとフィジークでは理想とする身体が全く違うので、評価の基準もおのずと大きく違ってきます。
ボディビルで重要視されるのは
- 筋肉量(バルク)
- カット(筋肉の溝の深さやキレ)
など、全体的に分厚くて丸まるとしており、迫力のある身体が評価されます。
また、全身の筋肉がくまなくすべて評価対象になるのもボディビルの特徴。
一方のフィジークでは、全体的なバランスが最も大切。
逆三角形の、いわゆる「誰が見てもかっこいい身体」が評価されるので、デカければいいというわけではないわけです。
さらにフィジークでは身体だけでなく
- 髪型
- 笑顔
- 雰囲気(オーラ)
- コスチューム
- ステージ上でのふるまい
なども評価対象に入ります。
また、ボディビルとの大きな違いとしては、フィジークでは脚(太もも)が評価対象に入らないことが挙げられます。

コスチューム
ボディビルダーが大会で使用するコスチュームは、ブーメランパンツ、通称ビルパンですね。
脚(太もも)やケツまでくまなく評価対象になるので、コスチュームの面積は限界まで小さくなっています。

一方のフィジークで使われるのは、サーフパンツというもの。
脚が評価項目に入っていないので、ふとももまで隠れるサーフパンツが使われるわけです。
(とはいえ、最近ではサーフパンツの上からでもわかるほど脚が発達している選手も少なくありません。)
脚は評価されませんがサーフパンツのデザインは評価対象になるのもフィジークの特徴。
全体的なバランスや自分の雰囲気との相性を考えてデザインを選ぶ必要があるので、ここもセンスが問われるところですね。

ポージング
ステージ上でのポージングも、ボディビルとフィジークで大きく異なっています。
ボディビルのポージングは
リラックスポーズと言われるものが
- フロントリラックス
- サイドリラックス(左右)
- バックリラックス
の4種類と、規定ポーズが
- フロントダブルバイセプス
- フロントラットスプレット
- サイドチェスト
- バックダブルバイセプス
- バックラットスプレット
- サイドトライセプス
- アブドミナル&サイ
- モストマスキュラー
の8つ。
ポージングの種類も多く、見せ方ひとつでかなり印象が変わってきます。
ボディビルのポージングについて詳しくはこちら!
一方フィジークでは
- フロントポーズ
- サイドポーズ(左右)
- バックポーズ
の4種類だけです。
ボディビルと比べると種類も少なくシンプルなポーズが多いので、見せ方による差の出方が小さくなり、ごまかしがききにくくなりますね。

遺伝的要因
ボディビルでは、全体のバランスを保てている限り、基本的にはデカければデカいほど、体脂肪率が低ければ低いほど有利。
ポージングの種類も豊富で見せ方次第で印象がかなり変わってくるので
- 骨盤やウエストの大きさ
- プロポーション
など、弱点をその他の要素でカバーすることができます。
ボディビルは骨格の遺伝的要因での差を埋めやすいわけです。
しかしフィジークは、基本的には広い肩、細いウエストの逆三角形の身体が大事。
ウエストが細ければ細いほど評価されやすい傾向にあります。
また、ポージングもシンプルでごまかしがきかないので、見せ方で印象を変えるのも難しい。
要するに
フィジークは骨盤やウエストのサイズなど、努力ではどうしようもない遺伝的要因が結果に大きく関わる
ということですね。

団体
大会を開催している団体も、ボディビルとフィジークでは異なります。
日本でボディビルのコンテストを開催しているのは
JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)
FWJ(旧NPCJ:Fitness World Japan)
の2団体。
一方フィジークは
JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)
FWJ(旧NPCJ:Fitness World Japan)
BBJ(ベストボディジャパン)
SSA(サマースタイルアワード)
という4団体で大会が開催されています。

まとめ
ボディビルとフィジークの違いについて紹介してきました。
どちらも鍛え上げた肉体を競う競技ですが、コンセプトや評価、ポージングなど違いは多く、それぞれに特徴があることが分かりましたね。
それぞれの違いを理解しつつ観戦することで、より筋肉を見る楽しみが大きくなると思います!
以上、『【筋トレ】ボディビルとフィジークの違いとは?』でした!
