今回の記事では、背中のトレーニングの代表格、懸垂についてお話していきます!
腕立て伏せや腹筋と並んで自重トレーニングとして有名な懸垂。
自重トレとしては珍しく、背中を高負荷で追い込んでいける貴重な種目です。
そんな懸垂、できるようになれば背中のトレーニングのレベルが一段アップすること間違いなしですが、なんせ強度が高いので
懸垂なんて1回もできない
という筋トレ初心者の方は多いはず。
ということで本記事では、
懸垂ができない原因と、その対策
について紹介していきます!

懸垂ができない原因はこれ!
一般的に自重トレーニングの負荷は軽めですが、懸垂は自分の身体の重さがすべて負荷として筋肉にかかってくるので、かなりの高強度。
そんな懸垂ができない原因としては
- 筋力不足
- 体重が重い
- フォームが悪い
という3つが考えられます。
では、ひとつづつ詳しく解説していきます!
筋力不足
懸垂ができない原因として一番多いのが、そもそも自重を持ち上げるだけの筋力が足りていないというパターン。
懸垂は自重トレ最高レベルに負荷が高いので、ある程度筋力が発達していないとできないことは珍しくありません。
また、、懸垂ではメインターゲットとなる広背筋や大円筋に加え、僧帽筋、脊柱起立筋、上腕二頭筋、三角筋後部など、多くの筋肉を動員します。
身体のブレを抑えて正確なフォームを保つためには体幹やお尻周りの筋肉にも力を入れる必要がある。
そのため、背中だけでなく全身の筋肉がある程度発達していないと懸垂するのはきついです。
背中を始め、そもそもの筋力や身体の使い方が懸垂ができるレベルに達していないということですね。

体重が重い
懸垂は自重を負荷として持ち上げていく種目なので、体重が重いと当然負荷が上がり、難易度も上がります。
これは、
ある程度筋力がついて身体の使い方もうまくなったけど、負荷が大きすぎるから懸垂ができない
というパターンですね。
僕自身、体重が増える増量期は懸垂がきつく感じますが、減量期に入って体重が落ちだすと嘘のようにラクに懸垂できるようになります。
体重が負荷に直結する懸垂だからこそ、懸垂ができない場合に体重が原因となっていることは多いです。
フォームが悪い
筋力や体重に問題がなくても懸垂ができない場合、原因としてはフォームが悪いことが考えられます。
というのも、先ほども触れたように、懸垂は背中だけでなく全身を使うトレーニング。
うまく前進の筋肉を連動させることができないと、余計なエネルギーを使ってしまったり、バランスを保つことに意識を向けすぎたりして、身体を引き上げる動作に全力を発揮できなくなってしまいます。
正しいフォームというものは、狙った筋肉に効かせることに適しているのはもちろんですが、
最も自然に大きな力を発揮できる動作
が正確なフォームとされている場合はけっこうあります。
懸垂も、フォームを見直すことで力を出しやすくなるでしょう。

懸垂の練習・対策方法
では、懸垂ができるようになるための練習方法・対策方法を紹介していきます。
1回も懸垂できない人でも挑戦できる方法になっているので、ぜひやってみてください!
先にすべて挙げてしまうと、以下のような感じ。
- 脚をついた状態で練習する
- 斜め懸垂で練習する
- チューブで補助する
- ネガティブ動作のみ行う
- グリップを変える
- サポート器具を使う
では、一つずつ解説していきます!
脚をついた状態で練習する
懸垂ができない原因として最も多い原因は、そもそもの筋力不足。
筋力が足りていないのであれば、今ある筋力だけでもできるくらいに負荷を下げてやればいいわけです。
ベンチやいすに足をついた状態でセットし、そのまま脚で負荷をサポートしながら懸垂と同じ動作を行っていきます。
これなら筋力が足りなくても懸垂とほぼ同じ動きを実現できてフォームの練習にもなりますし、筋力強化にもつながります。
懸垂が一回もできない場合には、足をついた状態で懸垂してみるのはおすすめです。
ここでポイントになてくるのは
なるべく背中の力を使って身体を引き上げる
ということ。
足はあくまでもサポートとして使うように意識しないと、動作の上達や筋力の成長が遅れてしまいます。
斜め懸垂で練習する
斜め懸垂、別名インバーテッドロウは、懸垂の負荷を落としたバリエーションのひとつ。
足を床についた状態で身体を斜めに倒し、そのままバーを身体にひきつけるように身体を引き上げていきます。
斜め懸垂も足を床についたまま行うので負荷を下げることができ、動作としても普通の懸垂にかなり近い動きを練習できます。
筋力不足とフォームが原因になっている場合には、斜め懸垂はかなり有効です。

チューブで補助する
懸垂は自分の体重すべてが負荷になるため非常に高強度。
強度が高すぎて一回も身体を持ち上げられない場合には、何か別のもので身体の重さを分散させればいいわけです。
そこで使えるのが、ゴムチューブ。
ゴムチューブをバーと膝に引っ掛けると、チューブが身体を持ち上げるときにサポートしてくれるので、比較的小さい力でも身体を引き上げやすくなります。
チューブの引張の強さもいろいろあるので、
最初は引っ張りの強いもので練習
↓
慣れてきたらチューブの強度を下げていく
という感じで練習を積んでいけば、自力で懸垂できるようになる日も遠くないはず。
ちなみに、ゴムチューブは懸垂だけでなく、上腕二頭筋や肩のトレーニングにも使えるシロモノなので、持っていて損することはないと思います。
ネガティブ動作のみ行う
筋トレにおいて
筋肉を縮めながら力を発揮する動作のことをネガティブ動作(コンセントリック収縮)
筋肉が伸びながら力を発揮する動作のことをポジティブ動作(エキセントリック収縮)
といいます。
懸垂でいうと、
身体を持ち上げる→ポジティブ動作
身体を下ろす→ネガティブ動作
という感じですね。
このうち、ポジティブ動作は反動などを使って行い、ネガティブ動作のみを自力で行うというのもいい練習方法。
というのも、発揮できる筋力はポジティブ動作よりネガティブ動作の方が大きいため、懸垂においては
自力で身体を持ち上げられなくても、身体を下ろすのは自力でできる
という可能性はよくあるからです。
ポジティブ動作では
- 地面を蹴って勢いをつける
- 反動を使う
などして身体を持ち上げ、
ネガティブ動作ではしっかり筋肉を意識しながらゆっくり下ろす
という方法で練習していくと、筋力向上にもフォームの改善にもつながるため、そのうちポジティブ動作も自力でできるようになるはずです。

グリップを変える
懸垂の基本は、両手の平が自分の身体の方を向くオーバーハンドグリップ(順手)。
ですが、順手での懸垂がやりにくい場合には
- アンダーハンドグリップ(逆手)にする
- パラレルグリップ(両手が平行になる握り方)にする
- 手幅を広げる
- 手幅を狭める
など、グリップを変えるだけでやりやすくなったりします。
グリップを変えると背中だけでなく腕にかかる負荷が大きくなってしまうことはありますが、多少負荷が分散してしまっても、1回もできないよりはできる動作から練習していった方が上達は早くなります。
とにかく自分のやりやすいフォームで練習を重ね、ある程度筋力とフォームの土台ができてから背中に効かせる練習をする
というのもいい方法です。
サポート器具を使う
懸垂を始め背中のトレーニングでよくあるのが
- 背中より先に握力に限界がきてしまう
- 前腕や腕にばかり意識が向いてしまって背中の力を使えない
というパターン。
要は余計なことに気を取られてしまって、正確なフォームや筋力を発揮することに集中できていないわけです。
この問題は、サポートアイテムを使うだけで簡単に解決することも。
リストストラップやパワーグリップなどは、比較的安価に手に入りますし、簡単に握力や前腕の疲れを解決できるので超おすすめ。
個人的には、背中トレにリストストラップやパワーグリップはマストだと思っています。
握力や前腕の疲れがなくなったら、背中に集中できるようになって懸垂が上達することも多いので、サポートアイテムを試してみる価値はありそうです。

まとめ
懸垂ができない原因ととの対策・練習方法について紹介してきました!
最初からバンバン懸垂できる人なんていません。
特にトレーニングを始めて間もないころには、懸垂は途方もない目標に感じるかもしれませんが、少しずつ練習していけば必ずいつかできるようになります。
本記事も参考にして、ぜひ懸垂にチャレンジしてみてください!
以上、『【原因と対策を紹介】懸垂ができないのはなぜ?』でした!
