筋トレで筋肉を成長させていくためにはタンパク質が大切
というのはもはや周知の事実かと思います。
そんな時におなじみなのがプロテイン。
手がるにタンパク質摂取ができて余計なカロリーもないため、プロテインはトレーニーの相棒と言っても過言ではないでしょう。
そんな超便利なプロテインですが、中には
プロテインを飲むとおなかの調子が悪くなる
という方も多いのではないでしょうか?
実際、僕の周りにも
プロテインを飲んだら必ず下痢になる
という人が少なからずいます。
この原因は何なのでしょうか?
プロテインでおなかの調子が悪くなる方は、一生プロテインを飲むことができないのでしょうか?
ということで本記事では
プロテインを飲むとおなかの調子が悪くなる原因と対策
について紹介していきます!

プロテインでおなかの調子が悪くなる原因は?
- プロテインを飲んだらおなかがゴロゴロする
- プロテインを飲んだら下痢や体調不良になる
という場合に考えられる可能性は、大きく分けて3種類。
- 乳糖不耐症
- 腸内環境
- タイミング
です。
だいたいの場合は、この3つのどれかが原因となっている場合がほとんど。
逆にいうと、この3つのポイントにさえ注意していれば、プロテインのせいでおなかの調子が悪くなるといった事態を回避できるということです。
では、それぞれの原因とその対策について解説していきます!

乳糖不耐症
原因
プロテインの中でも、特に有名で価格も安く、最も一般的に使われているのが
ホエイプロテイン
というもの。
ホエイとは牛乳に含まれているタンパク質のことで、要はホエイプロテインは牛乳からタンパク質を抽出してつくられているわけです。
この牛乳というのがおなかの調子を悪くしている原因。
牛乳には
乳糖(ラクトース)
という成分が含まれています。
このラクトースは、ラクターゼという消化酵素によって分解されます。
ラクターゼは、生まれて間もない赤ちゃんの時には充分な量が分泌されています。
というのも、母乳を消化吸収するためにはラクターゼが必須だから。
しかし、人によっては加齢によって年々ラクターゼの分泌量が減っていき、ラクトースを分解できない体質になっていく人も。
これこそが乳糖不耐症です。
乳糖不耐症の人がラクトースを摂取すると、
ラクトースが消化されずに大腸に入る ↓ 大腸内の浸透圧が急変する ↓ 浸透圧を一定に保つため、余分な水分が排出される ↓ 結果として下痢が引き起こされる
という流れておなかの不調が起こってしまうんです。
日本人の5人に1人は乳糖不耐症ともいわれているので、プロテインでおなかがゴロゴロする原因が乳糖不耐症である可能性は高そうです。
(ちなみに、乳糖不耐症は「症」という名前ではありますが、病気ではなくただの体質なのでご安心ください)
対策:プロテインを選択する
乳糖不耐症の人がプロテインを飲んでおなかを壊すのは、乳糖を分解できないから。
ということは、乳糖が含まれていない(もしくは少ない)プロテインならば、問題なく飲むことができるということです。
プロテインにも多種多様なものがありますが、中でも手軽に変えて価格も安く、広く使われているのが
WPC(ホエイプロテインコンセントレート)
というもの。
この種類のプロテインは、低価格ゆえにタンパク質の品質はそこまで高くなく、乳糖もそこそこ含まれていることが多々あります。
そこでWPCに変わって使いたいのが
WPI(ホエイプロテインアイソレート)
という種類のプロテイン。
WPIはWPCよりもさらにタンパク質の質を高めるように製法が工夫されており
- タンパク質含有量が多い
- 乳糖が少ない
という特徴を持っています。
乳糖が少ないため、乳糖不耐症の人でもおなかの調子を壊さずに飲める可能性が高くなるわけです。
製法にはこだわっているため値段は少し高くなってしまいますが、その分タンパク質の含有量は増えているので、タンパク質1gあたりの価格で考えるとそこまでコスパが悪いわけでもありません。
WPIを試してみる価値は大いにありそうです。
また、そもそも乳糖は牛乳由来の成分なので
牛乳意外のものからタンパク質を抽出したプロテイン
なら、乳糖不耐症の人でも問題なく飲むことができます。
- 大豆を主成分としたソイプロテイン
- 卵白を主成分としたエッグプロテイン
など、プロテインにもさまざまな種類があるので、いろいろと試してみるのもいいかもしれませんね。
プロテインの種類や特徴については以下の記事で解説しています!

腸内環境
原因
お腹の調子と腸内環境は、お互いに大きく関係しています。
プリテインを飲んでおなかがゴロゴロする場合も、
プロテインそものもが原因なのではなく、そもそも腸内環境が良くないこと
が原因かもしれません。
特に、1回でタンパク質を大量に摂取してしまうと、
吸収しきれない分のタンパク質が腸内の残る
↓
残ったタンパク質を餌として悪玉菌が増殖する
↓
悪玉菌によってタンパク質が腐敗し、ガスや発がん性物質が発生する
↓
腸内環境が乱れ、下痢や便秘、胃痛が起こる
という流れておなかの不調が起こってしまうかも。
対策:腸内環境を整える
腸内環境が不調の原因ならば、腸内環境を整えることができれば問題は解決します。
- ヨーグルト
- 納豆
- 乳酸菌飲料
など、生きた善玉菌を多く含むプロバイオティクスと言われる食品を積極的に食べたり
- 野菜
- フルーツ
- 豆類
など、善玉菌を増やす作用のあるプレバイオティクスと言われる食品を意識的に摂取したりすることによって、腸内環境は改善することができます。
また、腸内環境を整えるうえでは
食物繊維をしっかり摂って便の調子を整える
ということも大切。
そもそもの体調管理が、プロテインによるおなかの不調にも効果を発揮する可能性が大いにあるわけですね。

タイミング
原因
そもそもプロテインや腸内環境ではなく
プロテインを飲むタイミング
がお腹の不調の原因になっている可能性も。
よく「筋トレ直後には必ずプロテイン」と言われることがありますが、トレーニング直後にプロテインを飲むのは少し考えた方がいいかもしれません。
というのも、トレーング直後は交感神経が活発になっており、胃腸へ流れる血液が減り、胃腸が活動しにくくなっているから。
そもそも胃腸が活動しにくいタイミングでプロテインを飲んでしまったことで胃腸に大きな負担がかかり、おなかの痛みやゴロゴロ感が引き起こされてしまっているわけです。
また、寝る前にプロテインを飲んで、就寝中のタンパク質不足を防ぐという方も多いと思いますが、寝る直前にプロテインを飲むというのもおすすめはできません。
食べ物や飲み物を摂取してすぐに横になってしまうと
- 胃腸への負担が大きくなる
- 逆流性食道炎になる
といった危険性もあります。
対策:プロテイン摂取のタイミングを考える
- トレーニング直後
- 就寝直前
のプロテイン摂取がお腹の不調の原因なら、そのタイミングでのプロテインを控えればいいだけのこと。
トレーニング直後にプロテインとはよく言われますが、基本的に人間の身体は常につくりかえられているので
いつプロテインを摂取したか
よりも
1日を通して必要な量のタンパク質が摂取できているか
のほうがはるかに大切。
トレーニング直後にプロテインを飲むことにはそこまでこだわらなくても大丈夫。
ジムで筋トレして、シャワーを浴びて、着替えて、家について少しゆっくりしてからプロテインを飲む
というくらいでまったく問題ありません。
また、就寝直前のプロテインも胃腸への負担が大きくなってしまうので
ベッドに入る1時間くらい前にプロテインを飲む
というのがおすすめです。
まとめ
プロテインを飲んだらおなかの調子が悪くなる
という場合に考えられる3つの原因と、その対策方法について紹介してきました!
お腹のゴロゴロ感や胃痛のせいでプロテインに苦手意識を持っている人も、少し工夫すれば問題なくプロテインを楽しめるはず。
プロテインを飲めずに困っている方はぜひ試してみてください!
以上、『【原因と対策】プロテインを飲むとおなかがゴロゴロするのはなぜ??』でした!
