筋トレといえば
- ダンベル
- バーベル
この二つの器具を想像する方は多いのではないでしょうか?
どちらも本格的なトレーニングには必須の大切なアイテムですが、
いったいどちらが筋肥大に有効なのか?
と疑問に思ったことはありませんか?
ダンベルとバーベルにはそれぞれ特徴があり、その特徴を活かしてトレーニングしていくことが筋肥大への近道。
ということで本記事では
ダンベルとバーベルではどちらが筋肥大に有効なのか?
という疑問に対し、ダンベルとバーベルの特徴をチェックしながら、僕なりの意見を紹介していきます!

結論:ダンベルとバーベルは使い分けが最強
まず結論からいうと、
効率よく筋肥大を起こすには、ダンベルとバーベルの長所を活かした使い分けを行うのが最強
というのが僕の考えです。
ダンベルとバーベルは、一見似ていますが、実のところはまったく違った特徴があります。
どちらか一つだけにこだわるのではなく、
お互いの弱点を補いつつ長所を活かしていく
というのが最高の筋トレ方法なわけです。
では、ダンベルとバーベルの特徴について詳しくチェックしていきます。

ダンベルの特徴
ダンベルを使ったトレーニングの特徴は以下のような感じ。
- 可動域が広い
- 自由度が高い
- 細かい鍛え分けが可能
では、一つずつ解説していきます。
可動域が広い
ダンベルとバーベルを比較した時に、真っ先に思い浮かぶ違いが可動域。
バーベルは左右のウエイトがシャフトでつながっています。
そのため、シャフトが邪魔になって可動域が狭くなりがち。
一方のダンベルでは、左右で独立したウエイトを持ってトレーニングするため可動域が制限されず
- ダンベルを下げきって対称筋を最大限にストレッチさせる
- ダンベルを上げきって対称筋を最大限に収縮させる
ということが可能になります。
例えば
- バーベルショルダープレス
- ダンベルショルダープレス
の2つを比較してもらうと分かりやすいと思います。
バーベルよりもダンベルを使ったショルダープレスの方が、より深くウエイトを下ろして筋肉をストレッチさせ、トップポジションでダンベルを近づけて筋肉を収縮させやすくなります。
同じ一回の動作でも、可動域が広い方が筋肉の動きも大きくなり、筋繊維は損傷しやすくなります。
要は
可動域が広い方が1レップの質が上がる
ということですね。

自由度が高い
ダンベルとバーベルのもう一つの大きな違いが
左右のウエイトが独立しているかどうか
ということ。
左右で独立したウエイトを持つことになるダンベルでは
- 手のひらの角度
- 手首や前腕の角度
- ウエイトを動かす軌道
など、フォームの微調整がしやすくなります。
トレーニングで効率的なフォームは人それぞれ微妙に違いますが、自由度が高く微調整しやすいダンベルなら
- より対称筋に負荷を乗せやすいフォーム
- より関節への負担を減らしたフォーム
など、自分にあった最適なフォームを追求していきやすいわけです。
細かい鍛え分けが可能
これは
- 可動域が広い
- 左右のウエイトが独立している
という2つの特徴が合わせって生まれるメリット。
左右のウエイトをそれぞれ独立にコントロールする必要があり、さらに収縮・伸展を意識しやすいダンベルでは、バーベルに比べて
狙った部位にピンポイントで刺激を与える
ということがしやすくなります。
- 筋肉の左右差を解消する
- 対称筋を狙い撃ちして追い込む
- 弱点部位にフォーカスしてトレーニングする
など、より細かい鍛え分けが必要になってくる場面でこそ、ダンベルはその真価を発揮するとも言えますね。

バーベルの特徴
ダンベルに対して、バーベルを使うことによるメリットは、以下のような感じ。
- 高重量を扱える
- 余計な力がいらない
- フォームを習得しやすい
では、ひとつづつ解説していきます。
高重量を扱える
筋肥大のきっかけとなる刺激には、大きく分けて
- 物理的ストレス
- 化学的ストレス
の2つがあります。
このうち、筋肥大にとってより大切だとされているのが、物理的ストレス。
高重量を扱って筋肉に対して大きな物理的ストレスを与えることそのものが筋肥大を引き起こすシグナルとなり、筋肉の成長に直結しているんです。
では、ダンベルとバーベルではどちらの方が高重量に適しているのか。
圧倒的にバーベルです。
シャフトによって左右のウエイトが固定されるバーベルは、バランスを保ちやすく一気に大きな力を出しやすくなるため、圧倒的に高重量を扱いやすい。
だいたいの目安になりますが、胸のトレーニングとして
- バーベルベンチプレス
- ダンベルベンチプレス
の2つを比較してみましょう。
バーベルベンチプレスで100kgを挙げられる人の場合、同じ重量を扱おうとするとダンベルベンチプレスでは左右50kgずつのダンベルを使うことになります。
が、おそらくこれは不可能。
どんなに頑張っても、せいぜい片手40kg程度が限界だと思います。
ダンベルは軌道の自由度が高いが故にバランスを保つスタビライザー的な働きをする筋肉にもエネルギーが必要になり、ウエイトに全力を注げなくなってしまうんです。
重量という点においては、バーベルの方が圧倒的に有利です。

余計な力がいらない
どんなトレーニングであれ、動作を始めるには、動作を始める位置(スタートポジション)にウエイトを持っていく必要があります。
このことをセットアップと呼んだりします。
例を挙げると
- バーベルベンチプレスなら、ラックからバーベルを外す動き
- ダンベルベンチプレスなら、ダンベルを持ち上げて胸の上に持ってくる動き
がセットアップに当たります。
このセットアップも、ダンベルよりもバーベルの方が圧倒的に簡単。
上でみたバーベルとダンベルのベンチプレスの例でも分かりやすいと思います。
バーベルなら、ベンチに寝ころんでラックから外すだけで準備完了。
一方ダンベルでは
ダンベルを持つ
↓
ベンチに座る
↓
両手のダンベルを膝の上に乗せる
↓
上半身を倒しつつ膝を振り上げ、その反動を使ってダンベルを持ち上げる
という動作が必要。
けっこう大変ですよね。
特に使用重量が上がってくると、セットアップだけでも一苦労。
本番のトレーニングの前に余計な体力を使ってしまうため、無駄が大きくなってしまうんです。
セットアップの簡単さではバーベルの方が一歩リードです。
また、トレーニング中に意外と気になるのが、握力の消耗です。
握力が先に疲れてしまうとターゲットの筋肉を追い込み切れず、トレーニングの質が下がってしまうことも。
特にダンベルでは握力の消耗が大きいですが、バーベルでは比較的握力を気にせずにトレーニングすることができます。
要は、バーベルの方が余計なことを気にせずにトレーニングに集中しやすいということですね。
フォームを習得しやすい
ダンベルのメリットとして、自由度が高いということを挙げました。
逆にいうと、左右のウエイトが固定され、シャフトによって可動域が制限されているバーベルは自由度が小さく、微調整はしにくいということ。
しかしこれがそのままデメリットになるのかというと、実はそうでもありません。
バーベルは自由度が小さく動きが制限される分、動作中に意識することが少なく、比較的簡単に正確なフォームを習得することができます。
特にトレーニング初心者の方などにとっては、ダンベルはバランスを保ちにくく意外と扱うのが難しい器具。
バーベルである程度の筋力とフォームを付けてからダンベルを扱うという戦略もかなり有効です。

ダンベルとバーベル、どちらかを選ぶなら?
ダンベルとバーベルではどちらが筋肥大に有効なのか?
この問いに対する僕の意見は
使い分けが最強
でしたが、どちらか一つだけを選ぶとしたら、バーベルの方が有効だと思います。
その理由は2つ、
- 高重量を扱える
- 漸進性過負荷の原理を達成しやすい
から。
高重量を扱える
バーベルの特徴のところでも触れましたが、筋肥大を起こすうえで最も重要なファクターが
強烈な物理的ストレス
です。
ダンベルは細かい鍛え分けが可能で、パンプアップ(化学的ストレス)を引き起こすのは得意。
しかし、筋肉を成長させるための重要度的には
高重量による物理的ストレス>パンプアップによる化学的ストレス
というのが一般的な考え方。
その点、ダンベルかバーベルかで比べると、より高重量を扱いやすいバーベルの方が筋肥大には有効です。
漸進性過負荷の原則を達成しやすい
漸進性過負荷の原則とは
少しずつ負荷を大きくしないと筋肉は成長しない
というもの。
要は、毎回同じ強度のトレーニングをしていても筋肉は慣れてしまい、成長は停滞してしまうということです。
ではこの漸進性過負荷の原則を達成していくためにはどうすればいいのか?
最もシンプルで一般的な方法が
少しずつ使用重量を上げていく
ということ。
そのためには
- バランスが保ちやすい
- 大きな力を発揮しやすい
- 高重量に挑戦しやすい
という特徴を持ったバーベル種目が適しているわけです。

ダンベルとバーベルの使い分け方は?
ダンベルとバーベル、どちらか一つだけを選ぶとしたらバーベルの方が有効ですが、やはり
それぞれの特徴を活かして使い分ける
というのに越したことはありません。
- 両方やっている時間がない時はバーベル種目のみを行う
- 家トレなどでバーベルを置けないときはダンベル種目のみを行う
という方法でも筋肉を成長させることは可能ですが、できることならダンベルもバーベルの有効活用していきたいところ。
そんな両者を使い分ける方法としては
バーベルで高重量のコンパウンド種目
↓
ダンベルで追い込む目的の種目
というのがおすすめ。
例えば胸のトレーニングなら
バーベルベンチプレス
↓
ダンベルフライ
といった感じですね。
まずはトレーニングの前半、体力が豊富なうちにBIG3を中心としたバーベルのコンパウンド種目を行います。
ここで高重量を扱っておくことで、筋肥大のシグナルとなる強烈な物理的刺激を確保しつつ、筋力向上と筋肥大を狙っていきます。
目安としては、5~10回で限界がくるような重量。
できれば毎回少しずつ重量を上げていくような意識を持つと、同時に漸進性過負荷の原理も達成できます。
トレーニング後半には、パンプアップを狙ったダンベル種目を取り入れるのがおすすめ。
- 可動域
- 自由度
- 細かい鍛え分け
というダンベルの特徴を活かし、狙った部位をピンポイントで追い込んでい来ましょう。
目安としては10~12レップくらい、筋肉の収縮と伸展を意識しつつ行うと効果的です。

まとめ
ダンベルとバーベル、筋肥大にとってどちらが有効なのかというトピックについてお話してきました。
若干バーベルの方が有利ではあるものの、筋肥大には
それぞれの特徴を理解して使い分ける
というのが最強です。
ダンベル・バーベルへの理解を高め、お互いの弱点を補いつつ長所を生かして使いこなしていくのが筋肥大への近道です。
以上、『【ダンベルかバーベルか】筋肥大にはどちらが大切??』でした!
