筋トレといってもそのやり方はさまざまで、目的の応じてトレーニングプログラムに工夫を施していくことは、成長を加速させるうえで重要になってきます。
今回の記事では、特に重量アップに特化したトレーニングプログラム、ロシアンルーティンについて紹介しています!
スポーツ大国ロシアで考案され、パフォーマンス向上を目的として活用されてきたのがロシアンルーティン。
いったいどんな内容なのか、見ていきましょう!

ロシアンルーティンとは?
ロシアンルーティンは、筋トレにおいて重量アップを狙ったトレーングプログラムのひとつ。
BIG3(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)を始め、オーバーヘッドプレスやパワークリーンなどの種目にも応用できる、活躍の幅の広いトレーニングです。
同じくロシア生まれの重量アップ法としてはロシアンスクワットルーティンというのもがありますが、両者の違いは以下のような感じ。
ロシアンルーティン | ロシアンスクワットルーティン | |
トレーニング頻度 | 週1~2回 | 週3回 |
対称種目 | BIG3など | 主にスクワットのみ |
補助種目 | OK(全身まんべんなく鍛えていい) | NG(きつすぎてできない) |
きつさ | 標準的(それでも十分きついが…) | かなりハード |
とまあこんな感じで、ロシアンスクワットルーティンよりは比較的とっつきやすく、応用の幅も広いのがロシアンルーティンですね。
ロシアンスクワットルーティンについて詳しくはこちら!

ロシアンルーティンの内容
では、ロシアンルーティンの具体的な内容を見ていきましょう。
基本的には8週間をひとつのサイクルとして考え、同じ種目を週に1~2回のペースで行う高頻度なプログラム。
かなり強度が高く、ロシアンスクワットルーティンよりはマシとはいえ、それなりにハードな内容なので、どちらかというと上級者向け。
8RM(8回ギリギリ挙がって、9回はできないような重量)6レップをベースに、セット数を徐々に増やしてくことでトレーニングボリュームを増加させ、重量アップを狙っていく方法です。
インターバルについては、2~5分程度。
かなり高重量を扱うので、長めにとってしっかり回復させるといいでしょう。
まとめると、以下のようになります。
対象者 | トレーニング上級者 |
対称種目 | BIG3、オーバーヘッドプレス、パワークリーン |
期間 | 8週間 |
頻度 | 週1~2日(中1日は休養をとる) |
インターバル | 2~5分 |

週ごとの具体的な重量・レップ数・セット数は以下の通り。
重量 | レップ数 | セット数 | |
1週目 | 8RM | 6 | 2 |
2週目 | 8RM | 6 | 3 |
3週目 | 8RM | 6 | 4 |
4週目 | 8RM | 6 | 5 |
5週目 | 8RM | 6 | 6 |
6週目 | 8RM+2.5~5% | 5 | 5 |
7週目 | 6週目の重量+2.5~5% | 4 | 4 |
8週目 | 7週目の重量+2.5~5% | 3 | 3 |
5週目までは8RM(8回ギリギリできる重量)6レップで固定し、単純にセット数を毎週1セットずつ上げていく要領で、トレーニングボリューム(重量×レップ数×セット数)を増やしていきます。
最初は比較的楽に感じると思いますが、ボリュームの増加につれて疲労もたまっていき、だんだんきつくなってきます。
だいたいの場合、ボリュームが最大になる5週目から6週目にかけでが山場になってきます。
そこを超えると、重量を上げつつレップ数・セット数を減らしてボリューム調節しながら重量を上げていく感じですね。
ちなみに、RMというのは筋トレにおける重量設定方法のひとつ。
以下の記事で詳しく解説しています!

ロシアンルーティンのメリット
ロシアンルーティンのメリットとしては、以下のことが挙げられます。
- シンプル
- 多くの種目で重量アップが見込める
- 比較的ラク
では、一つずつ解説してきます。
シンプル
見ての通り、ロシアンルーティンはかなりシンプルなプログラム。
適切なRM設定ができていれば、あとは5週目まではセット数を増やし、6週目以降は重量もいじっていけばいいだけです。
筋力向上や重量アップを狙ったプログラムには複雑なものが多いので、ロシアンルーティンのシンプルさはメリットといえそうです。
多くの種目で重量アップが見込める
同じくロシア生まれのトレーニングメソッドとして、ロシアンスクワットルーティーンがありますが、こちらはほぼスクワット専用のプログラム。
たしかにスクワットの重量アップに効果的ではありますが、そのほかの種目に応用することが難しく、上半身の種目やスクワット以外の下半身の種目が疎かになってしまいます。
補助種目もほとんど行えないので、長期にわたってスクワットだけに集中する形になり、トレーニングの楽しみも減ってしまいがち。
一方のロシアンルーティンは、BIG3、オーバーヘッドプレス、パワークリーンなど、多くの種目で応用可能。
スクワットにとどまらず、好きな種目の重量を伸ばしていけます。
また、比較的頻度が低く強度的にも若干ラクになるので、補助種目を行う余裕も出てきます。
とはいえ、
ロシアンルーティンでスクワットをやりつつ補助としてベンチプレスとデッドリフトを行う
なんて組み方では絶対にオーバートレーニングになるのえ、補助種目は強度の低いものを選びましょう。
オーバートレーニングについて詳しくはこちら!
比較的ラク
使用重量アップを狙ったトレーニングプログラムとしては、ロシアンルーティン以外にも
- ロシアンスクワットルーティン
- スモロフプログラム
- スモロフjrプログラム
などがあります。
この3つに共通するのは、めちゃめちゃきついということ。
トレーニング上級者でも、覚悟を持って挑まないと地獄を見ます。
その反面、ロシアンルーティンは、きついとはいえこれら3つと比べると比較的ラク。
途中で挫折したり、きつすぎてトレーニングが嫌になったりすることが少ないと思います。

まとめ
重量アップを狙ったトレーニングプログラム、ロシアンルーティンについて紹介してきました!
かなりきつい内容にはなりますが、応用の幅も広く、比較的ハードルの低いプログラム。
重量アップを目指す方には、やってみる価値はあると思います。
以上、『【スポーツ大国が生んだプログラム】重量を伸ばすロシアンルーティンとは??』でした!
