本格的に筋トレにはまりだすと、プロテインやBCAAなどのサプリメントをとるようになる方も多いと思います。
多種多様なサプリメントが存在していますが、今回紹介するのは
グルタミン
というもの。
グルタミンは
- コンディションの維持・向上
- 体調管理
などに非常に有効な成分で、激しいトレーニングをして身体に負担がかかりがちなトレーニーにはぜひともおすすめしたいサプリメントです。
では、グルタミンの効果や摂取方法、注意点について見ていきましょう!
グルタミンとは
グルタミンは、一言でいうとアミノ酸の一種。
体内に取り込まれたアミノ酸のうち、タンパク質と結合しない状態で存在しているものを
遊離アミノ酸
といいます。
実は筋肉の中にある遊離アミノ酸のうち約40-60%がグルタミンであると言われています。
基本的には体内で合成できるため、外部から摂取しなくてもよい非必須アミノ酸に分類されますが、
- ケガ・風邪・疲労などの体調の悪化
- ストレス
- 激しい運動
などによって大量に消費されてしまうため、
準必須アミノ酸
と呼ばれることもあります。

グルタミンの効果・メリット
グルタミンによって期待できるメリットには以下のようなものがあります。
- 筋肉の分解を抑制
- 消化管の働きをサポート
- 免疫機能の向上
では、ひとつづつ解説していきます。
筋肉の分解を抑制
ケガや風邪、さらには筋トレなどで身体に大きなストレスがかかると、グルタミンが大量に消費されます。
すると、筋肉中に蓄えられているグルタミンの量が減ってしまうため、人間の身体は筋肉を分解してアミノ酸を取り出すことでグルタミンを補充しようとします。
その結果として筋肉の分解が促進されてしまうわけです。
風邪をひいて寝込んだら筋肉が小さくなる
といわれるのもこのメカニズムです。
この筋肉の分解を防ぐには、十分な量のグルタミンを摂取するのが有効です。
あらかじめ体内のグルタミンの量を増やしておくことで、筋肉を分解する必要がなくなるわけです。
また、グルタミンには
一酸化炭素の分泌量を増やし、血流や成長ホルモンの分泌を促進する
という効果もあるため、筋肉の分解を防ぐと同時に、筋肥大効果も期待できます。
消化管の働きをサポート
グルタミンは筋肉の元になるだけでなく、
腸管のエネルギー源
でもあります。
さらに、グルタミンは腸管にある柔毛という器官を修復し、劣化を遅らせる効果もあると言われています。
柔毛が劣化すると、
- 栄養の吸収効率が悪くなる
- ウイルスが体内に侵入しやすくなる
といった危険性もあるので、グルタミンは腸管の働きには欠かせない大切な成分です。
免疫機能の向上
グルタミンは免疫機能にも大きく関与します。
グルタミンは
- リンパ球
- マクロファージ
- 好中球
などといった免疫担当細胞のエネルギー源でもあるのです。
充分なグルタミンの摂取は免疫細胞の活動を活性化させ、最近やウイルスに対抗する能力を上げることにつながります。
体調管理に役立ち、コンディションを高く保てる
というのもグルタミンの大きなメリットです。

グルタミンを含む食品
体内で合成できるものの大量に消費されることも多く、
準必須アミノ酸
として外部から摂取することが推奨されているグルタミン。
グルタミンを多く含んでいる食品としては
- 肉類
- 魚類
- 卵
- 大豆
- 海藻
- 乳製品
などがあります。
しかし、グルタミンは熱に弱く、加熱調理をすると吸収効率が大幅に下がってしまうと言われています。
食品から摂りたい場合は、
- 刺身
- 卵かけご飯
など、生のままで食べるのがいいでしょう。
とはいえ、特に日常的にトレーニングしている人は、食品だけで充分な量を補うのは難しくなってきます。
必要に応じてサプリメントも併用するのがおすすめです。

いつ飲む?
グルタミンをサプリメントとして摂取するタイミングとしては
- トレーニング前
- トレーニング後
- 就寝前
の3つがおすすめです。
トレーニング前
筋トレのような激しい運動のエネルギー源は、基本的にはグルコースです。
が、グルコースが枯渇してしまうと、人間の身体は筋肉を分解し、アミノ酸を取り出すことによってエネルギーを得ようとします。
筋肉を大きくするためにトレーニングしているのに、筋肉の余計な分解を起こしてしまっては元も子もありません。
これを防ぐには血液中のアミノ酸濃度を高く保っておくことが大切。
トレーニング前にグルタミン(アミノ酸)を補給しておくことで、筋肉の分解を最小限に抑えることができます。
トレーニング後
意外と忘れられがちなのが
筋トレは筋肉を傷つけて分解する行為
ということ。
トレーニングは、あくまで
刺激を与えることによって筋肉の成長のスイッチを押す
ようなものです。
筋トレしただけでは筋肉はつきません。
筋トレで傷つけた筋肉をいかに修復するかが大切なんです。
筋肉を修復するためには、もちろん材料が必要。
この材料がアミノ酸です。
トレーニング後にしっかりアミノ酸(グルタミン)を摂取することで、より効率よく筋肉を修復しましょう。
また、トレーニング後には、グルタミンだけでなくプロテインや炭水化物を一緒に摂るとさらに効果的です。
筋トレ後にすかさず栄養を補給することで
- 筋肉の分解抑制・合成促進
- 筋グリコーゲンの回復
- 疲労の回復
などがしやすくなります。
就寝前
グルタミンは腸管や免疫細胞のエネルギー源となってくれる成分です。
寝る前に十分な量のグルタミンをとっておくことで、寝ている間に疲れを回復させたり、コンディションを整えたりと、体調管理しやすくなります。

グルタミンはどれくらい摂取すべき?
グルタミンは非常に安全性の高いサプリメントで、現在では過剰摂取による副作用やデメリットは報告されていません。
そもそも体内で作られる成分であることからもグルタミンの安全性はうかがえますね。
とはいえ
たくさん摂取すればその分効果が得られる
ということはありません。
あくまでもグルタミンはサプリメント、適量を定期的に摂取するのが大前提です。
1日の上限量は40g程度とされていますが、食事からも摂取できるので、サプリメントは
1日5~10g
で充分でしょう。

まとめ
体調管理の心強い味方、グルタミンについて紹介してきました。
サプリメントといえばプロテインやBCAAなど、直接筋肥大に関与するものに目が行きがちですが、健康的な生活を送り、長く楽しくトレーニングを続けていくためには体調やコンディションも非常に大切です。
グルタミンをうまく活用し、元気で楽しいトレーニングライフを送りましょう!
以上、『【筋トレサプリ】グルタミンの効果とは?【コンディション維持の味方!】』でした!
