一口に筋トレといってもいろいろなやり方があり、その種類は千差万別ですが、今回の記事では特に
21レップ法
というトレーニングテクニックについて紹介していきます!
21レップ法とはその名の通り、1セットで21レップ行う方法。
プロのボディビルダーも積極的に行っているトレーニングで、
- アーノルド・シュワルツェネッガー
- ロニー・コールマン
などの伝説的なチャンピオンたちも21レップ法を取り入れていました。
一般的に筋肥大には
5~15レップ
くらいのトレーニングが有効とされているので、21レップ法は一見筋トレのセオリーからは外れているように見えますね。
しかし21レップ法は、実はただ単に21レップを繰り返すだけではないんです!
ということで、そんな21レップ法の効果や実践方法について紹介していくので、ぜひご覧ください!

21レップ法とは?
21レップ法とはその名の通り
1セットで21レップ行う
というトレーニング方法。
上腕二頭筋のトレーニング、アームカールで行われることが多いので
21カール
と呼ばれることもあります。
これだけ聞くと、ただの高回数のトレーニングと同じように思えますが、21レップ法の本質は
可動域を3種類に分けて、1セットの中で可動域を変化させる
ということ。
21レップ法では
- ボトムポジションから半分の可動域
- トップポジションから半分の可動域
- フルレンジ
の3種類に可動域を分け、1セットのうちにそれそれ7回ずつ行っていきます。
7+7+7=21回となるので、合計で21レップ行うことになる、ということです。
流れとしては
ボトムポジションから半分の可動域(7レップ)
↓
トップポジションから半分の可動域(7レップ)
↓
フルレンジ(7レップ)
というのが最も一般的。
例としてバーベルカールを取り上げて見てみると、
1~7レップ | バーベルを下ろしきった位置から肘が90°になるまでの可動域 |
8~14レップ | バーベルを挙げきった位置から肘が90°になるまでの可動域 |
15~21レップ | フルレンジ |
というように、レップ数に応じて意図的に可動域を変化させていきいます。

21レップ法のメリット・デメリット
一般的に筋肥大に有効とされているのは、5~15レップ、特に8~12レップで限界がくるような重量を使ったトレーニング。
21レップ法は、一見このセオリーから外れているようにも思え、筋肥大にとって有効なのかどうか疑問に思う方もいるかもしれません。
が、トップビルダーたちが好んで行っていることからも分かるように、21レップ法でも筋肉は充分に発達していきます。
そんな21レップ法のメリットとデメリットは以下のような感じ。
メリット
限界まで追い込める
21レップ法では、フルレンジのトレーニングに移る前に
- ボトムから半分
- トップから半分
のパーシャルレップを行います。
そのため、フルレンジに移る前にターゲットとなる筋肉を適度に疲労させておくことができます。
フルレンジのトレーニングではついつい反動やターゲット意外の筋肉を使ってしまうことが多くなり、対称筋に効かせることが難しくなってしまいがち。
ですが21レップ法では
あらかじめパーシャルレップで適度に疲労を与えておくことにより、後半のフルレンジでも対称筋を意識し続けやすい
というメリットが生まれます。
よりターゲットの筋肉への意識を高めることができるので、1レップの質を高め、限界まで追い込みやすくなるんです。
要は、あらかじめ対象筋を疲労させておくことでマインドマッスルコネクションを高めるテクニック、事前予備疲労法に似たことが1セットでできてしまうわけですね。
事前予備疲労法について詳しくはこちら!
1セットでいろんな刺激が得られる
21レップ法では、1セットの間に可動域を変化させていくので、筋肉に対する刺激の種類も3種類になります。
具体的な刺激としては以下のような感じ。
可動域 | 刺激の種類 |
ボトムから半分 | ストレッチ系種目(筋肉が伸びた状態で最大負荷がかかる) |
トップから半分 | コントラクト系種目(筋肉が縮んだ状態で最大負荷がかかる) |
フルレンジ | ミッドレンジ系種目(動作の途中で最大負荷がかかる) |
つまり、たった1セットで
- ストレッチ系
- コントラクト系
- ミッドレンジ系
という3つの刺激を与えることができるため、筋肉に対して普段は得られないような新鮮な刺激を与えることができるんです。
この3種類の刺激は、筋トレの種目選択法として超有名なPOF法でも基本となる大切なもの。
POF法について詳しくは以下の記事をご覧ください!

デメリット
21レップ法のデメリットとしてはやはり
高重量を扱えない
ということが真っ先に挙げられます。
それもそのはず、
- 21回という高レップをこなす
- 事前予備疲労法的な側面を持つ
という特徴がある21レップ法では、どうしても高重量を扱うことは難しくなてしまいます。
筋肥大には
- 高重量を扱うことによる物理的ストレス
- パンプアップなどによる化学的ストレス
の両方が大切ですが、21レップ法は物理的ストレスよりも化学的ストレスにフォーカスした方法と言えますね。

21レップ法と相性のいい筋トレ・悪い筋トレ
21レップ法は
- バーベルカール
- ダンベルカール
など、上腕二頭筋をターゲットにしてカール系種目で用いられることが多く、
21カール
とも呼ばれています。
が、実は21レップ法は他のトレーニングでも応用可能。
ということで、21レップ法と相性のいい種目・悪い種目について考えていきましょう。
21レップ法の特徴は
- 1セットで21回という高レップをこなす
- 可動域をボトム寄り・トップ寄り・フルレンジの3種類に分ける
- あらかじめパーシャルレップで疲労させてからフルレンジで行う
ということでした。
これを踏まえると、21レップ法は
- 可動域を広くとれる
- 低重量高回数でパンプアップ狙いで行う
- 疲労が溜まっても動作を続けやすい(潰れてしまわない)
という特徴を持っている種目と相性が良さそうです。
逆に
- 可動域がせまい
- 高重量を追求しやすい
- 無理して行うと潰れてしまう危険がある
ような種目は、21レップ法には適しているとは言えませんね。
具体的に種目名を上げていくと、以下のような感じ。
21レップ法と相性のいい種目
- バーベルカール
- ダンベルカール
- ケーブルカール
- インクラインダンベルカール
- サイドレイズ
- レッグエクステンション
- レッグカール
21レップ法と相性の悪い種目
- ベンチプレス
- スクワット
- デッドリフト
- カーフレイズ
- シュラッグ

21レップ法の具体的な実践方法
では、21レップ法を行うときに注意したいポイントについて解説していきます。
ずばり気を付けるべきなのは
- 使用重量
- タイミング
の2つです。
使用重量
21レップ法では、最初の7+7回は可動域を限定したパーシャルレップとはいえ、合計で21レップも行うわけなので、いつも通りの重量を扱うことはできません。
特に高重量を扱うことが目的のトレーニングでもないので、あえて普段より少し軽めの重量を扱いましょう。
目安としては
10RMの60~70%
くらい。
バーベルカールが30kgで10回ギリギリできる人なら、18~21kgくらい十分です。
重量が軽い分、
狙った筋肉に負荷を乗せ続ける
という意識を持つとなお効果が上がります。
また、21レップ行った後ももう少し余裕がある場合には
フルレンジで数レップ追加する
というのもアリです。
タイミング
21レップ法を行うタイミングは、基本的には好きな時でOK。
ラストのフルレンジのレップをミッドレンジ系ととらえてトレーニングの最初に持ってきてもいいですし、トレーニング最後に追い込みとして使っても有効。
ですが個人的には
トレーニングの最後にパンプアップ狙いで行う
というのがおすすめ。
21レップ法は高重量による物理的ストレスよりも
- 高回数
- 多種多様な刺激
によって化学的ストレスにフォーカスしているテクニックなので、トレーニング後半に持ってきた方がより効率的だと思っています。
また、21レップ法は1セットでもめちゃめちゃパンプアップするので、トレーニング最後に持ってくると、筋肉がパンパンに張った状態で気持ちよくトレーニングを終えることができます。

21カールではファットグリップがおすすめ!
ちなみに、バーベルカールなどのカール系種目でよく行われる21レップ法ですが、
カール系種目をすると上腕二頭筋よりも先に握力や前腕が疲れてしまう
という方は多いのではないでしょうか?
そんな方にはファットグリップがおすすめです。
ファットグリップを使うと握力や前腕の負担を軽減し、より上腕二頭筋に意識を向けやすくなるので
上腕二頭筋にフォーカスしたトレーニングを行いたい!
という方はぜひ試してみてください!
まとめ
トップビルダーも実践するトレーニングテクニック、21レップ法について紹介してきました。
そこまで有名なトレーニング方法ではないかもしれませんが、筋肥大への効果も高く、いつもと違う刺激が得られるのでけっこう楽しいのも21レップ法のいいところ。
みなさんもぜひチャレンジしてみてください!
以上、『【ただのハイレップとは一線を画す!?】21レップ法のメリットや実践方法を紹介!』でした!
